うずらと聞くと「うずらの卵」がまず頭に浮かびますが、うずらのお肉も食べることが出来ます。
フレンチでは「カイユ」と呼ばれジビエの高級食材として扱われており、グリルやローストで香ばしく焼き上げるものが定番の調理方法です。
犬猫はうずら肉を食べても大丈夫!
性質的には鶏肉に近く、犬猫も食べられます。
一部のメーカーからはうずら肉を使用したフードやおやつも販売されています。
本記事では、
- うずらってどんな鳥?
- うずら肉と鳥肉の栄養素の違い
- うずら肉を犬猫に食べさせるメリットや注意点
と言った内容についてお話していきます。
うずらの卵は犬猫に食べさせても大丈夫?
うずらの卵も犬猫が食べられる食材です。
サイズは小さいですが、鶏卵より栄養面で優れている点が多くあります。
うずらの卵についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
うずらってどんな鳥?
うずらはキジ目キジ科に属する鳥で、キジの仲間です。
体長は約20cm、体重は130~150gと小柄。世界中に広く生息しており、日本でも野生のうずらを見ることができます。
冒頭で触れたように日本の食卓では「うずらの卵」が馴染み深いですが、これは採卵用に養殖されているうずらの卵が流通したものです。
日本の野生のうずらは環境省により絶滅危惧種に指定されています。
国内で購入できるうずら肉は、海外からの輸入品か養殖されたものです。
うずら肉ってどんな味?
味は淡泊で、イメージとしては鶏肉に近いと言えます。
身が引き締まり食べ応えのある食感で濃厚な味をしているので、犬猫によっては鶏肉よりうずら肉を好むこともあります。
うずら肉の主な栄養素
うずら肉と鶏肉(生・100gあたり)に含まれる栄養素表
うずら肉(皮付き) | 鶏肉(むね肉 皮付き) |
|
---|---|---|
エネルギー | 194kcal | 133kcal |
たんぱく質 | 17.8g | 17.3g |
鉄分 | 2.9mg | 0.3mg |
ビタミンK | 53μg | 23μg |
ビタミンB1 | 0.12mg | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.50mg | 0.10mg |
ナイアシン | 11.0mg | 15.0mg |
ビタミンB6 | 0.53mg | 0.57mg |
ビタミンB12 | 0.7μg | 0.2μg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
うずら肉と、鶏肉の中でもよく食べられているむね肉の主な栄養素含有量の比較表です。
どちらとも総じて低カロリ-・高たんぱくであり、ビタミンB群などを豊富に含んでいることがわかりますね。
鉄分・ビタミンK・ビタミンB2などはうずら肉の方が豊富に含んでいます。
うずら肉を犬猫に食べさせる主なメリット
香ばしい匂いが犬猫の食欲を刺激する
鶏肉を加熱すると香ばしい匂いが漂いますが、うずら肉はそれよりさらに強い肉の匂いを放ちます。
犬猫は匂いに敏感で、食べ物の香りは食いつきを左右する要因のひとつです。
うずら肉の強い香りは、食欲を刺激することに大いに期待が持てます。
新奇たんぱく質の可能性が高く、アレルギーリスクが低い
新奇たんぱく質とは、「犬猫がこれまでに食べたことのないたんぱく質」のことを指します。
一般的なフードや食事を食べさせていて、うずら肉を口にしていることは滅多にないでしょう。
食物アレルギーはたんぱく質に起因して発症するため、新奇たんぱく質であれば
- アレルゲンの回避
- 食物アレルギーの予防
などに繋がると考えられます。
既に鶏肉で食物アレルギーを発症している犬猫でも、うずら肉であれば食べられるケースもあるのです。
ただし新奇たんぱく質であれば絶対安心という訳ではないので、初めて食べさせる時は少量から慎重に与えましょう。
たんぱく質・鉄分・ビタミンK・ビタミンB2などから考えられる健康効果
これらの栄養素から、
- 肉や臓器などの体作り
- 脳の活性化
- 免疫力向上
- 血液を健康に保ち、貧血予防
- 骨や歯の強化
- 皮膚や粘膜の健康サポート
などの健康効果に期待が出来ます。
うずら肉を犬猫に食べさせる時の注意点
骨は食べさせないように
うずらの骨は細く柔らかいため、骨付き肉などを与えるとかじった骨が折れた状態で飲み込まれ、犬猫の体内を傷つける可能性があります。
犬猫にうずら肉を食べさせる時は、調理の前後で骨を取り除くようにしましょう。
腎臓に問題のある犬猫には与える時は慎重に
うずら肉に限った話ではありませんが、肉類はリンに対してのカルシウムが少ない食材です。
リンは本来、過剰になると腎臓の調節機能によって尿から排出されます。
しかし、腎機能に問題がある犬猫の場合はリンの排出がうまく行かず、過剰となることがあります。
そうなってしまうと体内のリンとカルシウムのバランスが乱れ、骨や歯が弱くなってしまいます。
リンを多く含む食材を腎不全の犬猫に与える時は、医師と相談の上慎重に検討しましょう。
犬猫用のうずら肉を使った手作りフードレシピ
「うずら肉の米粉ソテー」
材料
- うずら肉
- 米粉
- オリーブオイル
作り方
- うずら肉にまんべんなく米粉をまぶします。
- フライパンにごく少量のオリーブオイルを伸ばします。
- うずら肉をフライパンに入れ、蓋をして裏返しつつ数分加熱します。
- うずら肉の中にまでよく火が通ったら完成です。
シンプルなごちそうレシピです。おやつや、フードへのトッピングにいかがでしょうか。
米粉をまぶすことで、グルテンフリーでありながらふっくらと美味しく仕上がります。
うずら肉は骨のないものを選ぶか、焼き上がったあとにフォークなどを使い骨と肉を分離してから食べさせてあげましょう。
【まとめ】犬猫は鶏肉を食べても大丈夫!
うずら肉は犬猫に食べさせても大丈夫です。
性質的には鶏肉に近いものがありますが、より肉の匂いが強く犬猫の食いつきに期待ができます。
また、うずら肉のたんぱく質は新奇たんぱく質である可能性が高く、アレルギーリスクが低いと考えられます。
このほか、たんぱく質・鉄分・ビタミンK・ビタミンB2などが豊富で、体作りや血液を健康に保つといった様々な健康効果が考えられます。
本記事で紹介した注意点は2つです。
- 飲み込むと体内を傷つける可能性があるので、骨は食べさせないようにしましょう。
- リンを含んでいるので、腎臓に問題のある犬猫に食べさせる時は慎重に。
フレンチでもよく食べられているうずら肉。
通販を利用すれば購入自体は容易なので、たまのごちそうとして犬猫に食べさせてみてはいかがでしょうか。