緑の葉の上に鮮やかな赤い葉をつけるのが特徴的なポインセチア。
冬に鮮やかに色づくため、クリスマスの時期に見かけることが多いです。
そんなポインセチアは犬猫がいる環境でも安心して育てることができるのでしょうか。
ポインセチアは犬猫にとって危険な植物！
ポインセチアには犬猫にとって有毒な成分が含まれているため、万が一食べてしまった場合危険です。
今回はポインセチアに含まれる有毒な成分や、食べた場合の対処法についてご紹介したいと思います。
ポインセチアの基本情報
学名
Euphorbia pulcherrima
科・属
トウダイグサ科・トウダイグサ属
原産地
メキシコなどの中南米
開花時期
10月～3月
別名
猩々木（ショウジョウボク）
花言葉
祝福する・聖夜・幸運を祈る・私の心は燃えている
ポインセチアに含まれる有毒成分
ポインセチアには「ホルボールエステル類」や「フォルボール」と呼ばれる毒性のある成分が含まれています。
ホルボールエステル類（フォルボール）
ポインセチアは葉や茎を切ったときに出てくる白い樹液に特に注意が必要です。
ホルボールエステル類は犬猫が食べると口周りの炎症・下痢・嘔吐などの症状が現れます。
さらに、樹液は私たち人間が触れた場合でも皮膚炎を起こす可能性があるので、犬猫が触れたり食べたりしないように注意が必要です。
ホルボールエステル類の摂取によって命を落とすほど重篤化することは滅多にありません。
しかし、過去にはポインセチアを食べてしまった人間の子供の死亡例もあるため油断は禁物です。
ポインセチアの赤い葉について
ポインセチアは冬になると葉が鮮やかな赤色や、品種によっては白色に色づくものもあります。
ここまで「葉」と紹介していましたが、実はあれは葉でも花でもありません。
「苞（ほう）」と呼ばれる、花を包むように生えてくる部分で、赤い苞の真ん中にある複数の小さなものがポインセチアの花です。
ポインセチアが冬になると赤く色づくのはポインセチアの開花時期が冬であるためです。
犬猫がポインセチアを食べないために
犬猫がポインセチアを食べてしまわないためには、犬猫がいる環境ではポインセチアを育てないのが一番です。
もし、やむを得ず一緒に育てる場合は以下のようなことに注意しましょう。
部屋を分ける
ポインセチアは冬に花が咲き、クリスマスのイメージが強い植物のため寒さに強いイメージがあるかもしれません。
しかし育てる適温は15℃～25℃といわれており、あまり寒さに強くない植物なので基本的には室内で育てることになります。
そのためどうしても犬猫と接触する機会が増えてしまいがちなので、可能であれば犬猫とポインセチアは別々の部屋で育てることをおすすめします。
手の届かないところで管理
もしも部屋を分けることが難しいのであれば、犬猫の手が届かないところで管理することをおすすめします。
猫の場合は跳躍力が高く、部屋中を移動できるため置き場所が難しいかもしれません。
しかし、小型犬などの場合はカウンターテーブルなどの少し高い位置に置いておくだけで手が届かない場合が多いです。
床に置くよりも犬が食べてしまう可能性が低くなるのでおすすめです。
ただし、ポインセチアの落下事故には注意してください。
フェンスなどで囲む
ポインセチアをフェンスで囲んで犬猫が触れられないようにする方法もあります。
フェンス自体は100円ショップに売っているワイヤーネットなどでも作ることができるため難しくありません。
ですが、どうしてもポインセチアの景観は損なわれてしまいます。
ポインセチアを綺麗な状態で保てないという意味ではあまりおすすめできません。
もしも食べてしまったら
ポインセチアは犬猫が食べてしまっても重篤化することはほとんど無いと言われています。
しかし、食べてしまった量や犬猫の体質によっては命に関わる危険性もあるためすぐに獣医師へ相談するのが確実です。
必要に応じて動物病院で適切な診察・処置を受けましょう。
クリスマスの時期に注意するもの
ポインセチア以外にもクリスマスシーズンには注意するべきものがあります。
ケーキやチキンなどの食べ物
人間用に味付けされたケーキは、犬猫にとって糖分が多すぎる場合がほとんどで肥満や糖尿病の原因となってしまいます。
チキンも味付けによる塩分量の問題もありますが、それより骨に注意するべきです。
もしも、裂けた骨を飲み込んでしまってのどや消化器官に刺さると命に関わる危険性もあります。
オーナメントの誤飲
クリスマスツリーのオーナメントなど細かい装飾品の誤飲にも注意してください。
気道閉塞や呼吸困難につながる可能性があります。
【まとめ】ポインセチアは犬猫にとって危険な植物
ポインセチアは犬猫がいる環境ではおすすめできません。危険性や注意点についておさらいしましょう。
- ポインセチアの葉や樹液には「ホルボールエステル類」という危険な成分が含まれている
- 樹液は触れると人間でも皮膚炎を起こす可能性がある
- 食べてしまった場合はすぐに獣医師へ相談したほうがよい
今回は犬猫を飼っている環境でのポインセチアについてご紹介しました。
ポインセチアは犬猫にとって危険なのでおうちにある方で犬猫を飼っている場合は十分注意しましょう。
