鹿の角のような長い葉が特徴的なビカクシダ。
大きな葉が羽を広げたコウモリのように見えることから、別名「コウモリラン」とも呼ばれています。
そんなビカクシダは犬猫がいる環境でも安心して育てることができるのでしょうか。
ビカクシダは犬猫がいても安心な観葉植物!
ビカクシダには毒性が無いため、万が一犬猫が食べてしまっても比較的安心な観葉植物と言えます。
ただし、犬猫がいる環境でビカクシダを育てるには注意すべき点があるのでご紹介したいと思います。
蘭と関係ある?
ビカクシダは別名「コウモリラン」と言われていますが、ラン科の植物ではないため蘭とは関係ありません。
他にもリュウゼツランやスズランなど、ラン科ではないのに「蘭」と名前の付く植物はいくつかあります。
これは、江戸~明治時代に日本に入ってきた高価で珍しい花には名前に「蘭」が付けられたためだと言われています。
ちなみにスズランには犬猫の命に関わる可能性のあるほど有毒な成分が含まれているので注意が必要です。
ビカクシダの基本情報
学名
Platycerium
科・属
ウラボシ科・ビカクシダ属
原産地
アフリカ・アジア・オーストラリア など
開花時期
6月~7月
別名
コウモリラン
花言葉
信頼・助け合い・魔法
犬猫がいる環境でのビカクシダの育て方
犬猫がいる環境でビカクシダを育てるポイントをご紹介します。
基本的には食べないようにする
ビカクシダは犬猫が食べても危険性の低い植物とはいえ、基本的には食べてしまわないように工夫しましょう。
犬猫がビカクシダを頻繁に食べてしまうと葉がボロボロになり、見た目が悪くなってしまいます。
また犬猫は植物を消化するのが苦手なため、食べ過ぎると消化不良にも繋がってしまう可能性があります。
個体によっては植物に全く興味を示さない場合もあるようです。
興味を持って食べてしまうようなことがある場合は、できるだけ犬猫の手が届かないところで管理するようにしましょう。
ハンギンググリーンがおすすめ!
ビカクシダはプランターで育てる方法もありますが、吊して育てる「ハンギンググリーン」という方法がよく用いられています。
特に苔玉を使用しているものを吊るす方法は見た目の良さからもとても人気です。
苔玉を使用した方法はプランターや土が必要なく、よりスマートに植物を見せることができます。
ビカクシダは苔玉との相性も良く、おすすめの方法になります。
ハンギンググリーンを利用することによって景観を守りながら犬猫の手が届かないところに設置することができます。
ビカクシダは着生植物
ビカクシダは「着生植物」という部類に含まれる植物です。
着生植物とは?
着生植物というのは、他の植物の幹や岩などに固着して育つ植物です。
分かりやすい例はコケです。コケは木や岩の表面に張り付くように育ちますよね。
ただ、固着とはいっても寄生生物のように栄養などを奪うことはなく、ただ場所を借りているというような感じです。
着生植物のインテリア
ビカクシダはこの着生植物の性質を利用したインテリア方法も人気です。
自分の好みの流木や木の板などに着生させる方法で、以下の画像のようになります。
このように着生後は吊るして飾られることが多く、この方法も犬猫との接触を避けながらお部屋のインテリアにも最適なためおすすめの方法です。
屋外でも育てることができる
ビカクシダは一年中屋内で育てられる観葉植物ですが、暑さに強く日光を好むため、温かい時期は屋外で管理することも可能です。
ただし、夏の強すぎる日差しに当たると葉焼けしてしまう可能性があるので、真夏は日が当たりすぎないところでの管理をおすすめします。
寒さには弱い植物なので、冬に気温が10℃以下になるような場合は屋内で管理しましょう。
また、頻繁に屋外と屋内を出し入れすると紫外線量の変化がビカクシダに悪影響になってしまうため、ある程度の期間は同じ場所で管理しましょう。
様子がおかしかったらすぐに獣医師へ相談
ビカクシダには毒性のある成分が含まれていないため比較的安心して育てることができますが、万が一犬猫が食べてしまったあとの様子がおかしければすぐに獣医師へ相談しましょう。
大きい葉を丸呑みしてしまっていた場合、腸閉塞などの可能性も考えられます。
早期発見によって外科手術を避けられる場合もあるので早めの診療をおすすめします。
【まとめ】ビカクシダは犬猫がいる環境でも育てやすい観葉植物
ビカクシダは犬猫を飼っていても育てやすい観葉植物です。今回のポイントをおさらいしましょう。
- ビカクシダには有毒な成分が含まれていないため、犬猫が食べてしまっても重篤化する可能性が低い
- 吊して育てる「ハンギンググリーン」が人気で、景観を保ちながら犬猫の手が届かないところに飾りやすい
- 万が一犬猫がビカクシダを食べた後の様子がおかしい場合は、腸閉塞などの可能性も考えられるので獣医師へ相談する
今回は犬猫を飼っている環境でのビカクシダについてご紹介しました。
有毒な成分が含まれていない植物でも誤食・誤飲の危険性は少なからずあるので注意しましょう。