正方形のパネルを組み合わせて床に敷くジョイントマット。
吸音性や安全性に優れているため、小さなお子様がいらっしゃる家庭などでよく使用されています。
大きさや形を調節しやすく、使い勝手の良いジョイントマットですが、犬猫が誤飲すると重篤化の可能性もあります。
今回は犬猫がいる環境でジョイントマットを使用するメリット・デメリットと共に誤飲した場合の危険性についてご紹介します。
犬猫がいる環境でジョイントマットを使用するメリット
関節への負担が減る
ジョイントマットを敷くと床がほどよく柔らかくなるため犬猫の関節への負担を減らすことができます。
年齢を重ねると関節炎や骨関節症などになりやすいと言われているため、老犬・老猫への関節ケアに良いと言えます。
滑りにくくなる
現在、日本の家の7割以上のリビングでは、耐久性や掃除のしやすさからフローリングが採用されているようです。
実はフローリングは犬猫にとってとても滑りやすくストレスが溜まる床材です。
人間で例えるなら氷の上のようなもので、思ったように動けず滑ると危ないというような状態です。
そんなところで踏ん張って立っている状態なので足腰にも負担がかかってしまいます。
ジョイントマットを敷くと滑りにくくなるので動きやすくなり犬猫への負担を減らすことができます。
おうちがフローリングの場合は犬猫に負担をかけないためにも何か敷物を使用することをおすすめします。
手入れがしやすい
どこか1ヶ所が汚れてしまった際に丸ごと洗う必要のあるカーペットや絨毯と違い、その部分のみを取り外して洗うことが出来ます。
汚れが酷い場合や激しく傷ついた場合は、その部分だけを買い換えることも出来ます。
犬猫を飼っていると粗相や嘔吐などで敷物が汚れる機会も決して少なくはないため、手入れがしやすいのは非常に良いポイントです。
犬猫がいる環境でジョイントマットを使用するデメリット
誤飲
犬猫のジョイントマットの誤飲は動物病院でもよく報告されています。
ジョイントマットのほどよい柔らかさが犬猫にとって噛み応えのあるものらしく、その勢いで飲み込んでしまうようです。
誤飲の危険性については後ほど詳しくご紹介します。
耐久性
ジョイントマットは柔らかい素材で出来ているのでカットしやすく、お部屋の形に合わせやすい反面、耐久性が低いというデメリットがあります。
猫が爪とぎをしたり、犬が時折見せる穴掘りのような動作ですぐにボロボロになってしまいます。
ジョイントマットが傷ついて破片が出ると誤飲の可能性も増えてしまいます。
犬猫がジョイントマットを誤飲した際の危険性
ここからは犬猫がジョイントマットを誤飲した際の危険性をご紹介します。
弾力性が危険
ジョイントマットはポリエチレンや樹脂などの素材で作られており、弾力性があります。
そのため、飲み込んだものが食道や腸にすっぽりはまってしまう可能性が高いです。
食道や腸に隙間無くはまってしまうと犬猫が吐くことも排泄することも出来なくなり、「閉塞」と呼ばれる状態になります。
こうなるとほとんどの場合外科処置が必要になり、開腹手術によって飲み込んだジョイントマットを取り出します。
嘔吐や便で出てくれば良い?
ジョイントマットを誤飲したあとに嘔吐や便で排出されるとひとまず安心です。
しかし、まだ体内に残っている可能性もあるので念のため動物病院で見てもらうことをおすすめします。
犬猫がジョイントマットを誤飲しないために
犬猫がジョイントマットを誤飲しないために出来る対処法をご紹介します。
少しでも誤飲の可能性がある場合は使用しない
犬猫がジョイントマットに全く興味を示さなかったり、爪とぎなども決まった場所で行う場合は危険性は低いと言えます。
しかし、興味を持っている場合や噛んだ形跡がある場合は事故が起こる前に撤去した方が良いでしょう。
事故は未然に防ぐことが大切です。
ジョイントマットの代わりになるもの
タイルカーペットはジョイントマットのように正方形のパネルを組み合わせて使用するもので、手入れもしやすいものが多いです。
ジョイントマットよりも耐久性に優れているため誤飲の可能性は低いです。
敷く範囲がそんなに広くない場合は自宅で洗濯できる程度の小さめのラグを使用するのもおすすめです。
誤飲してしまった際の対処法
もしも犬猫がジョイントマットを誤飲してしまった場合はすぐに動物病院へ行きましょう。
大きい破片を飲み込んでしまっていたとしても素早く対処することによって外科手術を避けられるかもしれません。
【まとめ】ジョイントマットの誤飲は危険!
ジョイントマットの誤飲は犬猫にとって非常に危険です。
今回紹介したポイントをおさらいしましょう。
- ジョイントマットを敷くと、犬猫の足腰への負担が減るなどのメリットがある
- 誤飲するとのどに詰まらせて呼吸困難や窒息になる可能性がある
- のどを通過したとしても食道や腸にはまってしまうと閉塞状態になり、外科手術が必要な場合もある
今回はジョイントマットを誤飲する危険性についてご紹介しました。
犬猫の足腰への負担を減らすためにもフローリングに何か敷くことは大切で、ジョイントマットも選択肢の1つではあります。
誤飲してしまわないかなどよく考えたうえで導入を検討してみてください。