スマートフォン・タブレット・Bluetoothイヤホンなどの充電式の電子機器の普及によって、犬猫のケーブル類の誤飲が増えているようです。
充電ケーブルの誤飲は感電の危険性もあるため十分注意して管理する必要があります。
今回は犬猫がケーブル類を誤飲する危険性や対策法についてご紹介します。
誤飲の危険性
充電用ケーブルは一般的な電気コード(家電類のコンセントなど)に比べて細くて柔らかいものが多いです。
そのため中の銅線まで噛みちぎってしまう可能性が高く、勢いで誤飲してしまう危険性もあります。
ケーブルを誤飲すると消化器官内を傷つけてしまう可能性があるだけでなく、感電の恐れがあります。
感電の危険性について
- スマートフォンを充電中のケーブル
- スイッチONのときのこたつのコード
- 使用中の延長コード
上記のような通電中のケーブル類を犬猫が噛むと、感電してしまう可能性があります。
感電の症状
犬猫が感電した際の症状として多いのは舌や口内のやけどです。
バチッと電気が走って局所的にやけどを負います。
酷い場合は毛細血管が傷付いて、「肺水腫」を引き起こす可能性もあります。
肺水腫
肺水腫というのは肺の中の肺胞に水が溜まってしまう症状で、肺胞を取り巻いている毛細血管が傷付くことで起こります。
肺胞と毛細血管は体に取り込んだ空気と、体内を巡っている血液から酸素と二酸化炭素の受け渡しを行っているとても重要な器官です。
肺胞周りの毛細血管が傷付くと、血液の成分が肺胞内に染み出して肺水腫になります。
肺水腫になると酸素と二酸化炭素の受け渡しがスムーズに行えなくなり、呼吸困難などを引き起こし最悪の場合死に至る可能性もあります。
火事の危険性も
過去には犬が噛んで配線が切れた延長コードが原因で火災が起きた例もあります。
犬猫だけでなく皆様の命や生活に関わる可能性もあるので注意しましょう。
犬猫がケーブル類を噛む理由
なぜ犬猫はケーブル類を噛んでしまうのでしょうか?
歯が痒い
生後4~8ヶ月ほどの犬猫は歯が生え替わる時期のため歯が痒くなる時期です。
歯が痒くてたまらずケーブル類を噛んでしまうことがあります。
他にも虫歯や歯石が原因で歯に気持ち悪さを感じている可能性もあるので、定期的な歯科検診やハミガキをおすすめします。
ストレスが溜まっている
ケーブル類だけに限らず、犬猫が物を噛む原因としてストレスも考えられます。
運動不足やコミュニケーション不足によってストレスが溜まる場合が多いので、普段から一緒に遊んであげましょう。
また、噛み応えのあるおもちゃを与えるのも効果的です。
噛み心地が気に入っている
ただ単にケーブル類の噛み心地が気に入っている場合もあります。
この場合は一番止めさせるのが難しいでしょう。
なにか対策する必要があると言えます。
犬猫がケーブルを噛まないための対策
犬猫がケーブル類を噛んでしまうのを予防するための対策法をご紹介します。
カバーを利用する
ケーブル部分に上からカバーを直接巻くことによって耐久力を上げて断線を防ぎます。
専用のケーブルカバーも売ってますし、ホームセンターで量り売りのホースに切り目を入れてカバーとして使用するという方法もあります。
アルミホイルを使用すると言うのも効果的なようですが、熱がこもってしまうのでプラグ部分付近で使用するのはあまりよくありません。
カバーを利用する方法は「噛み癖を治す」のではなくて「噛んでも事故が起こる可能性を減らす」方法であるという点には注意しましょう。
いたずら防止スプレーを使用する
犬猫のしつけ用に犬猫が嫌う匂いを発するスプレーがあるので、そういったものを使用するという方法もあります。
最初は効果があるかもしれませが、犬猫が匂いに慣れたり、匂いが薄れてくると効果がなくなる可能性があるので注意しましょう。
もしも噛んだり誤飲してしまったら
犬猫が噛んだコンセントやケーブル類などの近くで、ぐったりと倒れている場合は感電している恐れがあります。
まずは焦らずにおうちのブレーカーを落とし、感電の原因となったケーブルをコンセントから引き抜きましょう。
そして犬猫は帯電している可能性があるので、直接触らずにゴム手袋などの絶縁出来るものを使用して触れましょう。
ぐったりとした様子の場合はすぐに動物病院へ行きましょう。
また、ケーブル類を噛んだ痕跡があり、口内を気にしているようならやけどを負っている可能性があります。
万が一、犬猫がケーブルを飲み込んでしまっている場合もすぐに獣医師へ相談することをおすすめします。
【まとめ】ケーブル類の誤飲は非常に危険!
犬猫がケーブルを噛んだり誤飲するのは非常に危険です。
今回紹介したポイントをおさらいしましょう。
- 飲み込まなかったとしても噛むだけで感電してしまう恐れがある
- 感電すると舌や口内のやけどだけでなく、肺水腫を発症し命に関わる可能性がある
- 犬猫が噛んだ部分から漏電し、火災などに繋がる恐れもある
今回はケーブル類を誤飲する危険性についてご紹介しました。
通電中のケーブル類を犬猫が噛むと非常に危険です。
ケーブルカバーなどを使用し、普段から対策しておきましょう。