スノードロップとは
春の訪れを報せる花として知られるスノードロップは、その名の通り雪のしずくのような真っ白で可憐な花姿が特徴の植物です。
スノードロップは2月~3月に開花し、6月頃には茎葉が枯れて休眠しますが、球根は残り繰り返し花を咲かせてくれる多年草なのでガーデニングでも人気があります。
かわいらしい花姿と長く楽しめるスノードロップですが、犬や猫にとって危険な有毒植物なので取り扱いには注意が必要です。
スノードロップの基本情報
学名:Galanthus
科名 / 属名:ヒガンバナ科 / マツユキソウ属(ガランサス属)
花言葉:「希望」「慰め」「逆境の中の希望」
スノードロップは有毒植物!主な毒性はアルカロイド
スノードロップは強い毒性をもつヒガンバナと同じヒガンバナ科の植物で、ヒガンバナと同じく鱗茎にリコリンというアルカロイドが多く含まれています。
このリコリンは犬や猫にとって深刻な健康被害を起こす可能性があるアルカロイドなので、スノードロップの誤食には十分に注意しなければなりません。
スノードロップによって起こる中毒症状例
- 嘔吐
- 下痢
- 脱水
- 腹痛
- 腹部痙攣
アルカロイドは犬猫にとって強い毒性を示すので、たとえ少量の誤食であっても軽視できません。
鱗茎部分に多くアルカロイドが含まれていると考えられていますが、球根などの地下茎だけではなく葉や茎、花などに至る全草危険であると考えておいた方がいいでしょう。
誤食した場合の症状の度合いは個体差によるところが大きいので、誤食が分かった場合には少量であっても注意観察は怠らないようにしましょう。
犬や猫が万が一スノードロップを誤食してしまったら
犬や猫は好奇心旺盛なので、揺れる葉っぱや花に興味を示すことが多く、また鉢植えの土などを掘り返してしまう事も多々あるでしょう。
スノードロップは全草危険であると考えられるため、もし誤食が分かったら下痢や嘔吐などの症状がないかなどを注意深く観察しましょう。
どの部分をどの程度食べてしまったのか、時間の経過、症状の有無などを記録し、不安を感じるようであればすぐに動物病院で受診しましょう。
また、大量に食べてしまった場合は症状の有無に関わらず速やかに動物病院で受診するべきであると考えます。
ヒガンバナ科の植物は犬猫にとって猛毒であると考えられており、場合によっては命の危険も考えられます。
素人の判断で様子見をしてしまい、気づいたときには手遅れになってしまったというケースも考えられますので、有毒植物の摂取が分かった場合には獣医師の指示に従うようにしましょう。
スノードロップに似た植物「スノーフレーク」も危険な植物
スノードロップによく似た植物でスノーフレークがあります。
名前だけではなく花姿などもよく似ているこのスノーフレークはスノードロップと同じヒガンバナ科の植物であり、同様のアルカロイドを含む有毒植物です。
誤食があれば上記で解説したものと同様の症状を示す場合があるので、こちらも犬や猫が誤食しないように十分に注意しましょう。
まとめ
スノードロップは見た目がかわいらしく、有毒植物としてあまり知られていません。
飼い主は犬や猫にとって危険な植物に対する知識を深め、犬や猫が触れられる場所に飾る、植えるなどする場合は、必ずその植物が犬や猫にとって安全な植物なのか調べてからにしましょう。
参考:スノードロップの基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)