愛犬・愛猫に与えるブロッコリーについて
栄養価が高くダイエットにも良い食材の一つとしても知られるブロッコリー。
人間にとってはとても体に良い食材なのですが犬や猫にとってはどうなのでしょうか。
ブロッコリーの可食部は主に花蕾(からい)と呼ばれるつぼみの部分ですが、茎、葉もそれぞれ食べても大丈夫なのか解説していきたいと思います。
犬や猫はブロッコリーを食べても大丈夫!
犬猫はブロッコリーを食べても大丈夫です。猫に与える際には、とくに注意するポイントがあります。猫は肉食動物で野菜などの植物を消化するのは苦手です。
なのでブロッコリーのように食物繊維豊富な野菜をたくさん食べると消化不良を起こしてしまう恐れがあります。必ず柔らかくなるまで加熱し、小さく刻んだものを与えてください。
また、犬にブロッコリーを与える際も丸呑み防止のために小さく刻んであげるのが良いでしょう。
葉や茎は食べても大丈夫?
ブロッコリーの茎の部分も犬猫は食べて大丈夫です。ただし根元の部分の茎は皮が非常に分厚いので犬や猫がのどに詰まらせないようにするためにも厚めに皮を剥いてあげましょう。
また、ブロッコリーの葉の部分も犬猫が食べて大丈夫です。ただ、農薬残留の恐れがあるので与えるときは十分に注意してあげてください。
腎臓への影響は?
ブロッコリーにはシュウ酸が含まれています。このシュウ酸は体内でカルシウムと結びつき結石を作る原因となります。
尿路結石になると尿を体外に排出できず、腎機能がわるくなってしまいます。尿路結石の既往症がある犬猫には与えない方が安心といえます。
摂取量の目安は?
犬猫にブロッコリーは与えても大丈夫ですが、量には注意が必要です。理由は2つあります。
1つ目はカリウムや食物繊維などの栄養の過剰摂取です。栄養も取り過ぎると病気や体調不良の原因になってしまいます。
もう1つはブロッコリーでお腹が満たされてしまうと主食であるペットフードが食べられなくなってしまうためです。
目安量ではありますが、犬に野菜を与える際は一日に必要なカロリーの10%ほどにしましょう。
猫にブロッコリーを与える際は消化不良のことも考慮して一日に小さじ1程度にしておくのが良いでしょう。
ブロッコリーに含まれる代表的な栄養素
花序ゆで可食部100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 30kcal |
たんぱく質 | 2.6g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 2.3g |
カリウム | 210mg |
βカロテン | 830μg |
ビタミンK | 190μg |
ビタミンC | 55mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
ビタミンC
ブロッコリーにはレモン果汁の約3倍も含まれているビタミンC。
抗酸化成分として犬猫の加齢や運動による酸化ストレスや関節炎などに関連する病気の予防および治療に役立ちます。
食物繊維
食物繊維の中でもブロッコリーには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。
不溶性食物繊維には便通を改善する効果がありますが、猫の場合、便秘になってしまう可能性もあるので注意が必要です。
カリウム
ブロッコリーにはカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは神経信号を伝達する上で重要な役割を果たしています。
過剰摂取しても欠乏してもいけない栄養なので注意して与えたい栄養素です。
犬や猫にブロッコリーをあげる際の注意点
犬や猫にブロッコリーをあげる際には、いくつかの注意点があります。
生で与えない
ブロッコリーは生のままでは固いので加熱してから与えましょう。
茹でるのも悪くありませんが、茹でるとブロッコリーの栄養がお湯に流れ出てしまうので蒸したり、レンジ調理などをうまく使って柔らかくしてあげると良いです。
与えすぎ
ブロッコリーの与えすぎはカロリーや糖質の面では問題ないといえますが、カリウムや食物繊維の過剰摂取が気がかりです。
高カリウム血症の恐れもありますので、必ず愛犬・愛猫に合った量を与え、過剰摂取は避けるようにしましょう。
アレルギー
犬猫はブロッコリーが属するアブラナ科にアレルギーを持っている場合があります。初めて与える場合は少量ずつ様子を見ながらにしましょう。
下痢・嘔吐・口の周りや顔を痒がる・皮膚が赤くなるなどの症状が出た場合には早めに獣医師に相談してください。
犬や猫にあげるブロッコリーのレシピ
犬猫にブロッコリーを与える場合は茎の厚い皮は剥いて、茹でたり蒸したりして必ず加熱しましょう。
火を通して柔らかくなったら細かく刻んで与えましょう。
ブロッコリーに負けず劣らず栄養価の高いかぼちゃに加えタンパク質を摂れるササミを組み合わせたレシピです。
ブロッコリーと犬猫の大好きな鮭を合わせたレシピです。
いつものペットフードにかけてあげてください。
【まとめ】犬猫はブロッコリーを食べても大丈夫
犬猫はブロッコリーを食べても大丈夫ですが以下の点には注意しましょう。
・生では与えず加熱する
・茎の部分の皮は厚めに剥く
・尿石症や便秘や高カリウム血症の恐れもあるので与えすぎはNG
・アレルギーの心配もあるので初めて与えるときは少量にする
ブロッコリーは高い栄養価が魅力の野菜です。適量を守って普段の食事に取り入れてあげてください。