犬猫はカルダモンを食べても大丈夫?健胃作用などが期待できるが摂りすぎには注意

カルダモンについて

甘い清涼感のある複雑な香りが特徴的なカルダモン。

カレーやスイーツに使われるのが一般的ですが、最近では「カルダモン焼酎」というカレーによく合うよう作られたお酒も販売されているようです。

そんな身近なスパイスであるカルダモンは犬猫が口にしても大丈夫なのでしょうか。

この記事では犬猫はカルダモンを食べても大丈夫なのか、カルダモンの効果効能、注意点などについて解説していきます。

カルダモンとは何か

カルダモン(Cardamon、学名:Elettaria cardamomum)は、インド南部・スリランカ・マレー半島原産で、ショウガ科ショウズク属の多年草です。

良い香りを与えるだけではなく消化を促す成分が多く含まれているため、インドでは食後に飲むお茶としても最適とされています。

口臭を消す目的で種子を噛む風習もあるようです。

犬猫はカルダモンを食べても大丈夫?

一部のペットフードではカルダモンが原材料として使用されることもあり、犬猫はカルダモンを食べても大丈夫と言えます。

前述の通り消化を促してくれる成分が含まれているため、犬や猫に対する効果も期待できそうです。

実際に胃潰瘍のラットにカルダモン抽出物を摂取させ、胃潰瘍が緩和したという研究報告もあります。

しかしカルダモンを始めとするスパイスは香りが強いため、人間の食事でも大量に使われることはありません。

犬猫に与える場合も同様に、過度の摂取は避けるべきでしょう。

参考:Gastroprotective effect of cardamom, Elettaria cardamomum Maton. fruits in rats

カルダモンの種類

グリーンカルダモン

日本で一般的に販売されているのは薄い緑色をしたグリーンカルダモンです。

胡椒など他のスパイスと同様にホールタイプとパウダータイプが販売されています。

ブラウン(ブラック)カルダモン

インドやネパールなどでは一般的ですが、日本ではあまり流通していないのが濃い茶~黒色のブラウン(ブラック)カルダモンです。

グリーンカルダモンと比較するとスモーキーな香りが特徴です。

ホワイトカルダモン

ホワイトカルダモンはグリーンカルダモンを漂白したものですが日本で見かけることはあまりありません。

味も香りもグリーンカルダモンと同じなので、犬猫の食事に取り入れる場合はあえて選ばなくても良いでしょう

カルダモンの主な栄養素

グリーンカルダモン 100g当たり

栄養素含有量
エネルギー311kcal
炭水化物68g
食物繊維28g
タンパク質11g
脂質7g
マグネシウム229mg
カルシウム383mg
14mg
ビタミンC21mg

犬や猫にカルダモンを与える際の注意点

犬や猫にカルダモンをあげる際には、いくつかの注意点があります。

与えすぎに注意

ペットフードにカルダモンが使われる場合、ペットフードメーカーがしっかりと成分や配合量等を計算し安全を確認した上で製造・販売されていますが、手作りごはんなどに使用する場合は与えすぎに注意しましょう。

カルダモンは香りが強いため、敏感な犬や猫に配慮してごく少量で与え、摂取量を制限することが重要です。

胃腸に良いとされているカルダモンですが、過度の摂取はかえって悪影響を及ぼす可能性があります。

アレルギーについて

カルダモンがアレルギーを引き起こすことは稀ですが、絶対にないとは言えません。

一部の犬や猫は香辛料に対してアレルギー反応を示すことがあるため、初めて与える場合は注意を払うべきです。

アレルギー症状には嘔吐、下痢、かゆみ、かぶれなどが含まれます。

犬猫へのカルダモンの与え方

前述の通りカルダモンは香りが強いため、犬猫にそのまま与えても喜んで食べるということは少ないかもしれません。

また、そのまま与えると消化不良を起こす可能性もありますので犬猫用のスープや煮込み料理に香り付けとして使ったり、細かくしてフードに少量混ぜてみましょう。

嫌がるようなら無理に与える必要はありません

【まとめ】犬猫はカルダモンを食べても大丈夫

ペットフードの原材料として使用されることもあり、犬猫はカルダモンを食べても大丈夫です。

胃潰瘍のラットにカルダモン抽出物を摂取させ胃潰瘍が緩和したという研究報告もあり、犬猫への健康効果も期待が出来ますが、与えすぎはNGです。

敏感な犬や猫に配慮してごく少量で与え、摂取量を制限することが重要です。

鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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