イヌハッカ(キャットニップ)について
イヌハッカは、シソ科イヌハッカ属の多年草でハーブの1種で、日本ではチクマハッカとも呼ばれます。
根や葉は猫のフェロモンのようなハッカの匂いがし、猫が好むと言われています。
いかにも犬猫にとって良さそうな名前のハーブですが、この記事では犬猫にイヌハッカを与えて大丈夫か、どのような特徴があるのかなど解説していきたいと思います。
犬猫に与えるには注意が必要
イヌハッカは量や犬猫の状態によっては与えることは出来ますが、与える際にいくつか注意が必要となります。
注意点を解説していきます。
妊娠中やてんかん持ちの犬猫はNG
イヌハッカには、犬猫をリラックスさせる効果がありますが、犬猫の体の状態によっては毒になってしまう可能性があります。
アメリカでは、イヌハッカを与えたラットには発作を起こしやすくなるという研究結果から、AVMA(アメリカ獣医療協会)は、イヌハッカをてんかん発作を持っている猫には使用しない方が良いと注意しています。
更に、イヌハッカの作用には、子宮刺激作用という月経を促進する通経作用があるため、妊娠中の犬猫に与えてしまうと健康に悪影響を与えます。
絶対に妊娠中やてんかん持ちの犬猫には与えないようにしてください。
猫の場合、攻撃的になる可能性もあり
犬の場合イヌハッカを摂取しても大きな変化は見られませんが、猫の場合は個体差にもよりますが、またたびと同じくらい興奮しやすくなるようです。
これはイヌハッカの成分にネペタラクトンという猫を興奮させる物質が含まれているからです。
ネペタラクトンを摂取した猫は酔っ払ったかのようにふらふらと体をくねらせたりします。
猫を多頭飼いしている場合は、イヌハッカを摂取することで犬猫が興奮して、喧嘩をしてしまうこともあるかもしれません。
イヌハッカを最初から多量に与えてしてしまうのは大変危険です。
イヌハッカ(キャットニップ)の種子を与えるのはNG!
イヌハッカの種は絶対に与えないでください。
種の部分を摂取した場合、犬猫は中毒症状を起こす可能性があり、大変危険です。
イヌハッカを家庭で栽培しようと考えている方は、特に注意が必要となります。
犬猫にイヌハッカ(キャットニップ)を与える方法
犬猫にイヌハッカを与える前に注意点を確認しておきましょう。
少量を様子を見ながら与える
イヌハッカは少量で与えてください。
前述の通り、イヌハッカを摂取することにより興奮して攻撃的になる犬猫もいます。
イヌハッカに限らず、どんなものでも過剰に摂取してしまうと健康に悪影響を与える場合がありますので、まずは少量与えて様子を見てください。
イヌハッカは適度に摂取することによって、健康に良い効果をもたらします。
犬猫にイヌハッカ(キャットニップ)を与えた際の効果
過剰摂取をしないように注意が必要ですが、イヌハッカが犬猫に与える効果を解説いたします。
ストレス解消やリラックス効果
イヌハッカは猫にはまたたびのような恍惚感を与え、ストレス発散やリラックス効果などが期待できます。
犬に対してはリラックス効果の他、鎮静効果もあります。
獣医やグルーミング、トリミングなどへ連れていくときや災害時などに役立つかもしれません。
蚊の予防の効果
イヌハッカには蚊にとって苦手なネペタラクトンという成分が含まれています。
その為、犬猫の体に付けることで虫除けとしての効果もあります。
虫除けとして使用したい場合はスプレータイプのものも販売されているので、獣医師に相談の上使用してみてもいいかもしれません。
犬猫用のイヌハッカ(キャットニップ)のおもちゃ
イヌハッカについて調べてみると犬猫用のおもちゃの情報が沢山出てきます。
犬猫を動物病院に連れて行くときに、キャリーケースにイヌハッカ入りのおもちゃを置くことで、犬猫の不安を取り除きリラックスさせる効果が期待できそうです。
※犬猫の個体差にもよります。
それぞれ犬用、猫用のサイズのおもちゃがあるため、犬猫に試す場合はそれぞれのサイズのおもちゃを与えるようにしましょう。
【まとめ】犬猫にイヌハッカ(キャットニップ)を与えるには注意が必要
犬や猫に与えるイヌハッカの注意点をおさらいしましょう。
- 犬猫が妊娠中の場合やてんかん持ちの場合は与えるのはNG
- 摂取した後は興奮しやすくなる犬猫もいるので少量を与えて様子を見てる
- イヌハッカの種子の部分は中毒になるため与えない
今回はイヌハッカについて紹介しました。注意点を守り正しく取り入れましょう。