愛犬・愛猫に与えるパクチーについて
独特な香りで好みが分かれるパクチー。コリアンダー、香菜などとも呼ばれ東南アジア系の料理には欠かせない香味野菜です。
抗酸化作用や解毒作用などが知られ、近年は若者を中心に人気が上昇中ですが、犬猫にとって危険な成分は入っていないのでしょうか。
この記事では犬猫がパクチーを食べても大丈夫なのか、注意点などがあるかを解説していきたいと思います。
犬や猫はパクチーを食べても大丈夫!
パクチーに含まれる成分は犬猫にとって有害なものではなく、食べても大丈夫です。
匂いが強く好みが分かれるので嫌がる場合は無理に与える必要はないですが、栄養豊富で薬膳では食欲増進やデトックスなどの効能も知られる食材です。
もし愛犬愛猫が気に入ってくれたら上手く取り入れたいですね。
パクチーの与え方
パクチーは根・茎・葉・種まで全て食べることができます。それぞれの与え方を紹介します。
葉
葉っぱは生でも加熱でも食べられます。柔らかいのでそのまま食べても大丈夫ですが刻んであげるとより良いでしょう。
茎・根
茎や根っこは少し固いのでできるだけ細かく刻んで、茹でたり炒めたり加熱してから与えるのがおすすめです。
種(コリアンダーシード)
スパイスとしても知られる種の部分。パウダー状の物とホールタイプがありますがパウダーが与えやすそうです。ごく少量をフードに混ぜてみましょう。
パクチー独特の香り成分
カメムシに例えられるなど苦手な人も多い独特な香りを持つパクチーですが、実は犬猫にとって良い効果もあります。
ゲラニオール
ゲラニオールには鎮痛、抗菌、抗炎症作用の他、蚊やダニなどの虫除け効果があるといわれています。
ボルネオール、リナロール
ボルネオール、リナロールはともに、鎮静・鎮痛、抗炎症作用がある成分です。
パクチーの代表的な栄養素
香り成分以外の代表的な栄養素を紹介します。
コリアンダー(葉 生)100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 23kcal |
たんぱく質 | 1.4g |
脂質 | 0.4g |
炭水化物 | 4.6g |
カリウム | 590mg |
βカロテン | 1700μg |
ビタミンC | 40mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
ビタミンC
抗酸化成分として知られるビタミンC。犬猫はビタミンCを体内で合成できますが、年齢と共にその働きは低下するので摂取したい栄養素のひとつです。
βカロテン
免疫力を高めて癌や心臓病の予防にも良いとされているβカロテン。犬はβカロテンを体内でビタミンAできるので皮膚と被毛の健康維持にも役立ちます。
カルシウム・リン
骨の成長と維持に重要なカルシウムとリンですが、パクチーにはその両方が含まれています。不足しても過剰になってもいけない栄養素です。摂取量には気をつけましょう。
犬や猫にパクチーをあげる際の注意点
犬や猫にパクチーをあげる際の注意点を紹介します。
消化不良に注意
パクチーは食物繊維が豊富なため犬猫にとっては消化しにくい食材です。犬猫が食べても大丈夫ではありますが細かく刻んだり加熱して、他のごはんにトッピングするようなイメージで与えるようにしましょう。
与えすぎに注意
様々な健康効果が期待できるパクチーですが、身体にいいからといって大量に食べても健康効果がアップするわけではありません。
大量に摂取することで消化不良などを引き起こすこともありますので、あくまで補助的な役割として無理のない程度に取り入れましょう。
アレルギーについて
パクチーがアレルギーを引き起こすことは稀ですが、絶対にないとは言えません。特にセリや三つ葉、ニンジンなど同じセリ科のアレルギーがある場合は注意が必要です。
アレルギーを起こしたことがない犬猫に与える場合も最初はごく少量を。下痢や嘔吐などの症状が現れた場合は早めに動物病院へ行き獣医師の指示を仰ぎましょう。
パクチーを使ったレシピ
鶏ささみのパクチー和え
鶏ささみを茹でてほぐし、刻んだパクチーと和えるだけの簡単レシピです。ドライフードのトッピングとしてもおすすめです。
ドレッシングをかければ飼い主用のおかずにもなるので、もし愛犬愛猫が食べてくれなくても大丈夫!
鶏出汁エスニック風にゅうめん
鶏出汁で煮込んだにゅうめん(そうめん)に刻んだパクチーを散らしたエスニック風のにゅうめんです。
茹でた鶏や豚肉をトッピングしても◎人用と分けて一緒に作りやすいので同じメニューが楽しめます。
【まとめ】犬猫はパクチーを食べても大丈夫
犬猫はパクチーを食べても大丈夫!独特の香り成分には抗菌作用や抗炎症作用の他、虫除け効果も。食物繊維が多いので消化不良に気をつけて細かくしてあげましょう。
アレルギーを引き起こすことは稀ですが、セリや三つ葉、ニンジンなど同じセリ科のアレルギーがある場合は注意が必要。初めて与えるときは食後の様子をしっかり観察してください。