かんぴょうとは?
かんぴょう巻きなどで目にする「かんぴょう」とは、夕顔の実を紐状に剥き、天日干しして作られた乾物のことです。
かんぴょう巻きのかんぴょうは調味料により茶色く甘辛い味付けがされていますが、スーパーなどで食材として売られる乾物のかんぴょうは白くきしめんのような形状をしています。
そんなかんぴょうは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬猫はかんぴょうを食べても大丈夫?
かんぴょうの原料である夕顔はは冬瓜に似たウリ科の植物で、前述の通り夕顔を干した物がかんぴょうになります。
夕顔にはごく稀に植物性自然毒であるククルビタシンが高い濃度で含まれていることがあり、犬猫だけでなく私達人間も食中毒を起こす可能性があります。
しかし乾物のかんぴょうは食用の夕顔を加工しているためククルビタシン中毒の心配はなく、しっかり水に戻したものをごく少量であれば食べさせることができるでしょう。
実際に食用の夕顔をスライスし乾燥させたチップスが犬用のおやつとして販売されています。
猫には無理して与えないで
かんぴょうを食べたことある人であればお気づきかと思いますが、かんぴょうは繊維が縦に走っており噛み応えのある食材です。
とくに猫にとってかんぴょうは消化しやすい食材ではありませんので、無理して与える必要はないでしょう。
かんぴょう(乾)に含まれる代表的な栄養素
100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 239kcal |
タンパク質 | 6.3g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 68.1g |
食物繊維 | 30.1g |
ナトリウム | 3mg |
カリウム | 1800mg |
カルシウム | 250mg |
マグネシウム | 110mg |
リン | 140mg |
鉄 | 2.9mg |
亜鉛 | 1.8mg |
銅 | 0.62mg |
マンガン | 1.60mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
食物繊維
前述の通りかんぴょうは豊富な食物繊維が縦に走っていて噛み応えを感じる食材です。
よく噛むことで満足感が得られたり、歯垢を絡みとって口内の健康維持にも役立ちそうですが、犬猫は食べ物を丸飲みしてしまう習性があるため注意する必要があります。
細かく刻んで与えることで腸内環境の改善が期待できるかもしれません。
カリウム
カリウムはミネラルの一種で塩分を体外に排出するのに役立ちますが、かんぴょうは特にカリウムが豊富に含まれています。
不足しても過剰に摂っても良くないため適度に取り入れることをおすすめします。
カルシウム・リン・マグネシウム
骨や歯の形成に関わるカルシウム・リン・マグネシウムはバランス良く摂取しなければなりませんが、かんぴょうにはこれらのミネラルが比較的バランス良く含まれています。
肉や魚だと極端にリンが多くなってしまったりするので、かんぴょうを上手く取り入れると骨や歯の健康に役立つかもしれません。
犬や猫にかんぴょうをあげる際の注意点
犬や猫にかんぴょうをあげる際には、いくつかの注意点があります。
そのまま与えない
かんぴょうを乾物の状態でそのまま与えるのはNGです。
歯磨き代わりにそのままかじらせてみようと思う方もいるかもしれませんが、飲み込んでしまう可能性を考えると大変危険です。
必ず水で戻して細かく刻んでから与えましょう。
与えすぎに注意
食物繊維が豊富なかんぴょうを犬猫が大量に食べてしまうと、消化不良や下痢の原因となります。
うまく体外に排出できずに腸に詰まってしまった場合、命の危険も考えられます。
カリウムの過剰摂取
カリウムは犬猫にとってなくてはならない重要な成分ですが、過剰に摂取することで心臓に負担をかけてしまうと言われています。
高カリウム血症の恐れもありますので、必ず愛犬愛猫に合った量を与え、過剰摂取は避けるようにしましょう。
食べ過ぎによる便秘・下痢
かんぴょうには便通を整える食物繊維が含まれていますが、食べ過ぎると便秘や下痢になってしまう可能性があります。
お腹のために・・と与えすぎないようにしましょう。
味付けされたものはNG
当然ですが、かんぴょう巻きに入っているかんぴょうのように調味されたものは犬猫に悪影響です。
万が一食べてしまったからといって命に関わる事態になることは考えにくいですが、基本的には犬猫が口にしないように注意しましょう。
【まとめ】犬猫はかんぴょうを食べても大丈夫?
夕顔の実を紐状に剥き天日干しして作られるかんぴょうは、注意点をしっかり守れば犬猫が食べても大丈夫な食材といえます。
かんぴょうは繊維が縦に走っており噛み応えのある食材です。
とくに猫にとってかんぴょうは消化しやすい食材ではありませんので、無理して与える必要はないでしょう。
食べ過ぎると便秘や下痢を引き起こす可能性もありますので、注意しながら上手に取り入れましょう。