黒糖とは
黒糖は、さとうきびの搾り汁をそのまま煮詰めて作られる「含蜜糖」に分類される砂糖です。白砂糖のように糖蜜を取り除かずに固めるため、色が濃く、独特の香りがあります。
黒糖と白い砂糖の違い
砂糖は、大きく「含蜜糖」と「分蜜糖」の2種類に分けられます。黒糖は「含蜜糖」にあたり、さとうきびの搾り汁をそのまま煮詰めて固めたものです。一方、一般的な白砂糖は「分蜜糖」に分類され、搾り汁から糖蜜を取り除いて精製されたものです。
この製造方法の違いによって、見た目や風味だけでなく成分にも差が生まれます。黒糖は精製の工程が少ないため、白砂糖よりもカリウムやカルシウムなどのミネラルを含んでいます。ただし、エネルギー量は白砂糖と大きな差はなく、いずれも高カロリーな糖類です。
犬猫は黒糖を食べても大丈夫?
まず結論からお伝えすると、黒糖そのものに犬や猫が中毒を起こす特別な成分は確認されていません。そのため、少量をなめてしまった程度であれば過度に心配する必要はないでしょう。
ただし、ここで大切なのは、「中毒成分がない」=「積極的に与えてよい」という意味ではない、ということです。
黒糖を積極的に与える必要はない
犬や猫の主食である総合栄養食は、国際的な栄養基準に基づいて設計されています。そこに砂糖(ショ糖)は必須栄養素として含まれていません。
つまり、健康な犬や猫にとって、黒糖は栄養学的に必須ではありません。
気になるのはカロリー
黒糖は100gあたり約350kcal前後と、かなりエネルギーの高い食品で、そのほとんどが炭水化物(糖質)です。
犬猫の栄養ガイドラインでは、おやつは1日の総カロリーの10%未満に抑えることが推奨されています。そのため、黒糖をほんの少し与えたつもりでも、体の小さな犬や猫にとっては負担になることがあります。
犬と猫は甘いものが好き?
犬は甘味を感じることができます。一方、猫は遺伝学的に甘味受容体が機能しておらず、甘さを味として感じないことが確認されています。
猫が甘いものに興味を示す場合、それは甘さではなく香りや脂質への反応と考えられています。そのため、甘いケーキやパンなどを食べたがる場合があります。
黒糖パンや黒糖かりんとうを食べちゃったけど大丈夫?
黒糖そのものを少量なめた程度であれば、大きな問題にならないことが多いと考えられます。ただし、パンやかりんとうは脂質や糖分が多く、量によっては嘔吐や下痢などの消化器症状がみられることがあります。
ほんの少しかじった程度であれば過度に心配する必要はない場合もありますが、食後は体調をよく観察し、元気がない、繰り返し吐く、下痢が続くなどの異常があれば動物病院へ相談してください。
黒糖パンはバターやマーガリンを含み、かりんとうは油で揚げるので、どちらも高脂質で高カロリーな食品であり、習慣的に与えれば肥満につながる可能性があります。積極的に与えることは避け、誤食を防ぐ管理が大切です。
なお、製品によってはチョコレートやレーズンが含まれている場合があります。これらは犬猫が中毒を起こす可能性があるため、誤って食べた場合は速やかに動物病院へ連絡し、指示を仰いでください。
低血糖のときに砂糖水は使える?
軽度の低血糖が疑われる場合に、砂糖水やブドウ糖を口腔粘膜に塗る処置が紹介されることがあります。そのため、白砂糖より体によさそうな黒砂糖を与えてみたほうがいいのかな?と考える飼い主の方もいるかもしれません。
しかし、低血糖が疑われる場合に砂糖水やブドウ糖を口腔粘膜に塗る処置は獣医療現場で行われる応急処置です。自己判断で常用するものではなく、必ず獣医師の指示が必要です。
甘みは他の食材で代用を
愛犬愛猫に甘いものを食べさせてあげたいという時は、砂糖類ではなく食材そのものの持つ甘みを活用する手段もあります。
「かぼちゃ」や「さつまいも」は甘みと良い香りがする上に、様々な栄養を持ち、黒糖ほどカロリ-も高くないので犬猫の食事にも取り入れやすい食材です。
かぼちゃで甘みを味わえる愛犬・愛猫用おやつのレシピ
かぼちゃの甘みで犬猫を喜ばせつつ、ビタミンCやβカロテンを摂取させることができます。



