犬猫とすもも
すももは桃に似た果物ですが桃よりも小ぶりでつやのある見た目で甘酸っぱいのが特徴です。
すももには大きく分けて2種類あり、桃に似た見た目をしているのが「日本すもも」、プラムやプルーンと呼ばれるものが「西洋すもも」です。
どちらも栄養価が高く人気ですが犬猫は食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫にはすももを与えないで!
犬猫にすももはあたえてはいけません。
すももには犬猫にとって有害な成分が含まれています。
アミグダリン
すももには「アミグダリン」という成分が含まれています。
このアミグダリン自体は毒性はありませんが、アミグダリンを体内で代謝していく過程で「シアン化水素」という物質が発生します。
このシアン化水素は猛毒として知られる「青酸」のことで、とても有害な物質です。
このシアン化水素が体内で発生することによって犬猫は中毒症状を起こしてしまいます。
症状としては嘔吐・痙攣・目の充血・呼吸困難などがあり、最悪の場合死に至ることもあるので十分注意しましょう。
桃は食べても大丈夫?
「すももも桃も桃のうち」という有名な早口言葉がありますが実は桃とすももは細かく分けると別種の植物になります。
桃・すもも共にバラ科の植物ではありますが桃はバラ科モモ属なのに対し、すももはバラ科サクラ属の植物です。
なのでどちらかというとすももは桃よりも同じバラ科サクラ属のさくらんぼに近い植物ということになります。
桃やさくらんぼはすももとは違い果肉にアミグダリンを含まないため犬猫が食べても大丈夫な果物に分類されます。
桃やさくらんぼについては以下の記事もご参考ください。
種に注意!
すももの中でも特にアミグダリンの含有量が多いのが種です。
犬猫がすももの種を誤飲してしまうと呼吸困難や腸閉塞などのリスクもあります。
皆様がすももを食べた後に残った種を犬猫が目を離している隙に食べてしまうことがないように注意しましょう。
また、果肉に毒性がない桃・さくらんぼ・びわなどの果物でも種にはアミグダリンが含まれているのでこれらの果物を犬猫に与える際には十分注意しましょう。
もしもすももを食べてしまったら?
すももに含まれるアミグダリンは最悪の場合死に至る危険性のある成分です。
愛犬・愛猫がすももを食べてしまったらすぐに獣医師へ相談するのがもっとも確実な対処法と言えます。
その際にはいつ・どのような状況で・どのぐらい食べてしまったのかを伝えましょう。
焦って飲み込んでしまったものを吐き出させたりしようとはせずに冷静かつ迅速に対処しましょう。
犬猫がすももを食べてしまわないために
家ですももを保存する場合は冷蔵庫での保存が基本になるかと思います。
冷蔵庫にはすももだけではなくネギやアボカドなど犬猫が食べてはいけないものが入っている場合もあるので
もし愛犬・愛猫が冷蔵庫を勝手に開けてしまうという場合はすぐに対処しましょう。
また、皆様がすももを食べる場合は犬猫を近づけないようにした方が良いでしょう。
食べ終わるまではすももから目を離さないようにし、食べた後の種もすぐに捨てて犬猫が触れられないようにしましょう。
【まとめ】犬猫にはすももを与えてはいけない
犬猫にすももを食べさせてはいけません。注意点をおさらいしましょう。
- 体内で毒に変わるアミグダリンが含まれている
- すももに似ている桃やさくらんぼは食べても大丈夫だが種はNG
- 万が一食べてしまったらすぐに獣医に相談する
今回はすももについて紹介しました。
すももはビタミンやミネラルが豊富に含まれており魅力的な食材ですが残念ながら犬猫に与えることはできません。