映画館やテーマパークで食べる機会が多いポップコーン。
コンビニやスーパーですぐに食べられる状態で売っているものだけでなく、電子レンジやコンロで加熱するだけで出来たてのポップコーンが食べられるものなど、様々な形で販売されています。
そんなポップコーンは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫はポップコーンを食べても大丈夫?
ポップコーンの原材料はとうもろこしなので、アレルギーなどの心配がなければ犬や猫が食べても大丈夫です。
ただし与える際に注意すべきことが数点あるので紹介します。
味付けされているものはNG
塩・キャラメル・カレー・しょうゆバター…などポップコーンには様々な味がありますが、これらの味付けされたポップコーンは犬猫に与えないようにしましょう。
人間用の味付けは塩分や糖分が多く犬猫の健康に悪い影響を与えてしまいますので、手作りご飯を作ってあげるときなども調味料は使ってはいけません。
市販されているポップコーンは味付けされているものが多いので、犬猫に与える場合はポップコーンの元となる乾燥とうもろこしを買って調味料など使わずに作ってあげましょう。
油は使わない
通常、ポップコーンを作る際には油を使用します。
油を使うことで塩が絡みやすくなり油の旨味がプラスされとても美味しくなりますが、犬猫用のポップコーンを作る際には油は使わないようにしましょう。
ほとんどのペットフードには犬猫が必要とする分の脂質が含まれているため、必要以上に脂質を摂ってしまうと肥満・下痢・高脂血症などの原因となってしまいます。
ノンオイルでポップコーンを作る方法については後ほど解説します。
肉球はポップコーンの匂い?
犬猫の肉球はポップコーンの匂いがするという話を聞いたことはありますか?
ネット上で話題になったこともあり、実際に愛犬愛猫の肉球を嗅いだことがある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
この肉球の匂いの正体は、犬猫のからだの構造が関係しています。
私たち人間には全身にエクリン腺と呼ばれる汗腺があり、全身から汗をかくことによって体温調整を行うことが出来ます。
しかし犬猫にエクリン腺があるのは鼻と肉球だけでこの2つからのみ汗をかきます。
ポップコーンのような匂いの正体は、汗の油っぽく香ばしい匂いと肉球に付着した雑菌が混ざった匂いではないかといわれています。
犬猫の肉球は細菌が繁殖しやすいのであまり匂いを嗅いで吸い込みすぎないように注意しましょう。
ポップコーンに含まれる代表的な栄養素
とうもろこし ポップコーン 可食部100gあたり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 472kcal |
たんぱく質 | 8.7g |
脂質 | 21.7g |
炭水化物 | 54.1g |
食物繊維総量 | 9.3g |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
エネルギー
食品成分表ではポップコーン100gあたりのカロリーは472kcalと記載されていますが、これは油を使用した一般的なポップコーンのカロリーで、ノンオイルで作られたポップコーン100gあたりのカロリーは約350kcalといわれています。
350kcalは犬猫にとって決して低くない数字ですが、ポップコーンの100gはかなり多くそもそもそんなにたくさん与えてはいけません。
少量与える程度であればカロリーの心配はそこまでないと言えますが、目を離した隙に大量に食べてしまうようなことのないよう注意が必要です。
食物繊維
犬猫にポップコーンをたくさん与えてはいけないと前述しましたがその理由の1つがこの食物繊維です。
ポップコーンはトウモロコシから出来ているため食物繊維が豊富に含まれており、食物繊維は犬猫の腸内環境を整えてくれる成分です。
しかし犬猫は食物繊維を消化吸収できないため、摂りすぎると消化不良から下痢や便秘の原因になってしまいます。
犬や猫にポップコーンを与える際の注意点
犬猫にポップコーンを与える際の注意点を紹介します。
細かくしてから与えた方がいい
ポップコーンを犬猫(とくに小型犬や猫)に与える場合は細かくしてから与えた方がいいでしょう。
人間にとってはそのままでも食べやすい大きさですが、犬猫にとっては大きくのどに詰まらせてしまう可能性もあります。
ポップコーンを詰まらせて呼吸困難になると大変なので、食べやすい大きさにしてから与えましょう。
与える量
前述したとおりポップコーンは食物繊維が豊富に含まれているため与えすぎは良くないです。
それだけではなく、犬猫がポップコーンだけで満腹になってしまう可能性もあるので与えすぎはいけません。
ポップコーンだけで満腹になってしまいペットフードが食べられなくなると栄養不足になってしまいます。
犬猫にポップコーンを与える場合、普段のペットフードを適量与えた上でおやつ代わりに2~3個与える程度にしましょう。
犬猫へのポップコーンの与え方
犬猫用のポップコーンを作る際は乾燥とうもろこしから作り、調味料や油は使わないようにしましょう。
油を使わずフライパンで調理すると焦げやすいのでおすすめはポップコーンメーカーです。
乾燥とうもろこしを入れてセットすればできあがったものから外に出てくる仕組みになっているので、焦げる心配もなく油を使わずに綺麗なポップコーンを作ることが出来ます。
また、電子レンジで作る方法もあるのでご紹介します。
材料(使用するもの)
- 乾燥とうもろこし
- マチのある封筒(もしくはA4の封筒を折ってマチを作ったもの)
作り方
- 封筒に乾燥とうもろこしを入れます(A4の封筒の場合1/4カップほど)
- 封筒の口を2~3回ほど折って電子レンジに入れます
- A4の封筒の場合600Wで3分ほど加熱します
- 弾ける音が無くなれば完成です。
電子レンジを使った方法もお手軽でおすすめですが過熱する時間が長すぎると焦げてしまうので注意してください。
【まとめ】犬猫はポップコーンを食べても大丈夫
犬猫はポップコーンを食べても大丈夫です。注意点をおさらいしましょう。
- 人間用の味付けされているものはNG
- 油を使わずに作ったものを与える
- 食べやすい大きさにしてから与え、量には注意する
今回はポップコーンについて紹介しました。
手作りご飯の材料には使いにくいですがおやつ代わりとして与えてあげてください。