犬猫はれんこんを食べても大丈夫!嘔吐の心配がある?与えすぎには注意!ポイントを解説します

れんこんについて

たくさん空いた穴が特徴のれんこん。煮物や天ぷらなどで古くから日本で愛されている食材です。

漢字では「蓮根」と書きますが実は蓮の根ではなく茎の部分で、茎に栄養が溜まって膨らんだのがれんこんなんだそうです。

穴が空いていることから「将来の見通しがいい」という意味や種が多いことから「子孫繁栄」などの意味を込められて縁起物としても扱われてきました。

そんなれんこんは犬猫は食べても大丈夫なのでしょうか。

犬や猫はれんこんを食べても大丈夫!

犬や猫はれんこんを食べても大丈夫です。れんこんには犬猫にとって大切な栄養素が含まれています。

しかしれんこんを与える際には注意しなければならないポイントがあります。

与えすぎに注意!

れんこんの食べ過ぎには注意が必要です。どんなリスクがあるのが解説します。

消化不良による嘔吐や下痢に注意

れんこんには食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維は植物に多く含まれるため、草食動物は食物繊維を消化吸収し、エネルギーにすることができますが人間も犬猫も食物繊維を体内に吸収することができません

そのため昔は不要な成分と考えられていましたが近年では食物繊維が持つ整腸作用などがわかっており注目されています。

食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分けることができます。

不溶性食物繊維は便の体積を増やしぜんどう運動を活発にし、便秘の解消・予防に役立ちます

水溶性食物繊維は水分を運び便を柔らかくする効果があり、同じく便秘の解消・予防に役立ちます

整腸作用が嬉しい食物繊維ですが、摂りすぎには注意が必要です。消化吸収できないものなので摂取しすぎると消化不良により嘔吐・下痢・便秘を引き起こす可能性があります。気をつけましょう。

タンニンの過剰摂取に注意

れんこんには「タンニン」というポリフェノールの一種が含まれています。

れんこんを切って放置しておくと断面が黒くなっていきますがこれはタンニンによるものです。

タンニンには消炎作用や止血作用がありますが過剰に摂取してしまうと肝臓障害や腎臓障害につながるため注意が必要です。

れんこんに含まれる代表的な栄養素

根茎 生 可食部100gあたり

栄養素含有量
エネルギー66kcal
たんぱく質1.3g
炭水化物14.1
食物繊維総量2.0g
ビタミンC48mg
ビタミンB60.09mg

参考資料:八訂 食品成分表 2022

食物繊維

冒頭でも解説したようにれんこんには食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維には整腸作用があり便秘や下痢の予防になるとともに過剰に摂取すると逆に便秘や下痢の原因となってしまうので注意しましょう。

ビタミンC

ビタミンCには抗酸化作用があるので人間だけでなく犬や猫にも必要なビタミンです。

しかし犬や猫は人間と違ってビタミンCを体内で生成することができます。それではわざわざ外から摂取する必要がなさそうに思えますがそうでもありません。

ビタミンCは犬や猫の肝臓で生成されます。犬や猫が老化すると当然内臓の機能が衰えてきますので肝臓がビタミンCを生成する能力も衰えるわけです。

特にシニアの犬や猫は積極的に摂取した方がいいといえます。

ビタミンB6

ビタミンB6は体内でアミノ酸代謝・血液代謝・脂質代謝・炭水化物代謝など様々な代謝に関わっているビタミンで、

その多様な役割については今も研究が進められています。

犬や猫にれんこんをあげる際の注意点

犬猫にれんこんを与える際の注意点を紹介します。

生で食べても大丈夫?

犬猫は生のれんこんを食べても大丈夫ですが注意点があります。

生のれんこんを与えるときは

生のれんこんはアクが強くてあまり美味しくないです。

先述した「タンニン」がアクの正体なのですがアクを抜くために皮を剥いたれんこんを水につけておくのがいいでしょう。

また、生のれんこんは固いので与える前にすりおろすのがおすすめです。

基本は加熱したものを食べさせて

犬猫は生のれんこんを食べることが出来ますが基本的には加熱調理したものを与えることをおすすめします。

加熱したものの方が消化しやすいですし、柔らかくて食べやすいです。

犬猫の胃に最も優しいのはすりおろしたものを加熱することでしょう。

味付けはNG

犬猫にれんこんを与える際は人間用の味付けはNGです。塩分過多や糖分過多になってしまいます。

また、天ぷらやレンコンチップスのような多量の油を使うようなレシピもやめましょう

犬猫用のレンコンチップスはれんこんを薄切りにして電子レンジを使うことで調理可能です。

アレルギーに気をつけて

どんな食べ物でもアレルギーの可能性は少なからずあるので注意しましょう。

犬猫のアレルギー反応は人間のアナフィラキシーショックのような大きな反応は滅多になく、皮膚の赤みやかゆみなどの場合が多いです。

症状に気づかず与え続けるのは大変危険なので初めて与える場合は少量に抑えて食べた後の様子をよく観察してあげましょう。

皮膚や口周りの赤み・腫れなどが見られた場合はそれ以上与えるのをやめ、症状が悪化する場合は獣医に相談しましょう。

犬や猫にあげるれんこんのレシピ

れんこんときのこのミートボール

材料

豚ひき肉    ・・・ 320g
れんこん    ・・・ 1節
まいたけ    ・・・ 1/2パック
たまご     ・・・ 1/2個
おからパウダー ・・・ 大さじ4
ごま油     ・・・ 適量

①れんこんの半分をすりおろし、残りはみじん切りにする。まいたけは1cm角に切る。

②ボウルに鶏ひき肉、①、おからパウダーを入れ、たまごを割りほぐして混ぜ合わせる。

③②をひと口大に丸め、ミートボール型にする。

④フライパンにごま油を熱し、③を入れて転がしながら火を入れる。

⑤中までしっかり火が通ったら完成

焼いたものを冷凍保存することも可能なのでおすすめです!

【まとめ】犬猫はれんこんを食べても大丈夫

犬猫はれんこんを食べても大丈夫ですが以下の点には注意しましょう。

  • 生で食べても大丈夫ですが基本は加熱調理推奨
  • 食物繊維やタンニンが含まれているので与えすぎに注意
  • 人間用の味付けはNG

今回はれんこんについて紹介しました。
紹介した注意点を守って手作りレシピに加えてみてください。

鈴木 利奈

鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

記事一覧

ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

関連記事