犬猫にソーセージは与えないほうが良い!命の危険は?袋を食べてしまった時の対処法

犬猫にソーセージは与えないで!

塩漬けした牛肉・豚肉・鶏肉を香辛料で味付けしたあとに豚・牛・羊の腸に詰め、乾燥もしくは燻製したもの…それがソーセージ。

冬の間の保存食として元々考えられた加工食品ですが、現代ではスーパーマーケットやコンビニエンスストアで手に取ることのできるおなじみの食品ですね。

少しボイルしたり炒めるだけですぐに食べることができ、そのまま食べるのも良いですし、カットしてなにかの料理に使うというのも一般的。

そんな手軽で美味しいソーセージですが、犬猫に与えてはいけません!

元々犬猫は肉食で、香りもよくちょうどいいサイズなのでソーセージには興味を示すかも知れません。ですが、様々な調味料や香辛料が使われカロリーも高いので犬猫に与えるには適していません。

誤って食べさせてしまった場合、今すぐ命の危険や重篤な病気になるという訳ではありませんが、犬猫の身体の負担になることには変わりありません。

こちらの記事では、犬猫にソーセージを与えてはいけない理由、どうしても食べさせてあげたい場合どうすればよいのかなどを解説していきます。

ソーセージを与えると死亡の危険?

犬猫とソーセージについて検索を行おうとすると「死亡」という関連ワードが出てきて驚かれた方もいらっしゃるかと思います。

これは悪意ある人物が犬猫にとって危険な薬物を注入したソーセージを意図的に路上にばら撒き、それを散歩中の犬が誤って口に入れてしまったという痛ましい事件によるものです。

ソーセージは元々犬猫に与えるべきではありませんが、少し口にした程度で今すぐ命の危険が考えられるものではありません。

犬猫を散歩させたり外に出すという時は、路上に落ちているものを食べてしまわないように特に気をつけましょう。

ソーセージの袋や個包装のビニール・フィルム、金具を食べてしまった!

中身が入っている状態はもちろんですが、食べ終わった後のゴミもニオイや付着した味を好んで口に入れてしまう場合があるので注意が必要です。

こういったものを食してしまった場合、犬猫の身体には当然よくありません。

ビニールやフィルムは伸縮性があり噛みちぎりにくいので、そのまま丸飲みして腸に引っかかってしまうことも。

すぐに異常が見られ体調の変化や嘔吐を起こす場合もありますし、特に変わりなく元気で食欲があるという場合もあるようです。

しかし、後者の場合でも時間が経ってから身体に重篤な異常が現れるケースがあります。

ビニールや金具を食べてしまった際は異常のあるなしに関わらず、一度主治医の先生に診てもらうようにしましょう。

その時、どのような製品をどの程度食べてしまったのかある程度把握しておくと診察がスムーズです。

魚肉ソーセージは大丈夫?

特に猫は魚を好んで食べる場合があるので与えても問題のないイメージがありますが、魚肉ソーセージも犬猫に与えてはいけません。

理由は後述している普通のソーセージと同じように犬猫の身体によくない成分が含まれているからです。

犬猫にソーセージを与えてはいけない理由

塩分が多い

一般的なウィンナーソーセージは10gあたり0.19gの食塩を含んでいます。

人間には問題ありませんが、犬猫にとっては塩分過剰摂取となってしまう可能性が高いです。

体重5kgの犬猫の塩分摂取量の目安ですが、犬の場合は0.18g、猫の場合は0.33gとなっております。

ですので、ソーセージを与えると塩分摂取量がすぐに過剰となってしまうことがおわかりいただけるかと思います。

塩分の過剰摂取は犬猫の心臓や腎臓に負担を掛けてしまいます。

脂肪分が多くカロリーが高い

豚肉や牛肉を加工して作成するソーセージはその加工により多くの脂肪分を含んでいます。

こちらも人間が摂取する分にはそこまで大きな問題ではありませんが、犬猫にとっては脂肪分が多く肥満の原因になります。

肥満になり身体が重くなるとあまり動かなくなり不健康なのは言うまでもありませんが、同時に急性膵臓炎発症の危険性も考えられます。

膵臓からは脂肪の分消化のためにリパーゼという脂肪分解酵素が分泌されるのですが、摂取する脂肪量があまりに多いとそれを消化しようとたくさんのリパーゼを分泌し余計な負担が掛かってしまいます。

急性膵臓炎を発症してしまうと、

  • 激しい嘔吐
  • 食欲不振
  • 腹痛・下痢
  • 元気がなくなる

などといった症状を引き起こしてしまいます。

その他にも香辛料や他の材料が含まれている

どの製品なのかにもよりますが、ソーセージには香辛料やお肉以外の材料が練り込み作られていることが一般的です。

香辛料は刺激物であり、身体の小さな犬猫にとって悪影響の可能性は払拭できません。

中には犬猫に与えても問題の無い香辛料も存在しますが、あまり与えるべきではないor絶対に与えるべきではないという香辛料も多く、比較的大丈夫な香辛料だとしても個体差により危険な場合も考えられます。

また、香辛料以外にも玉ねぎなど犬猫にとって危険なものが含まれている場合もあるので、上記の塩分や脂肪分の多さも考えあまり与えるべき食材ではないと考えれます。

どうしても犬猫にソーセージを与えてあげたいときは…

このようにソーセージは犬猫に与えるには適さない食材ですが、その見た目や犬猫の興味によりどうにかして与える方法はないかと考える飼い主さんも多いかと思います。

こういった場合、栄養バランスや食べやすさを考慮した犬用・猫用ソーセージが市販されておりますのでそれらを与えてあげましょう。

犬猫用ソーセージは小さいサイズのものが個包装されているのが基本なので量の調整もしやすく、おやつに少しだけ与えるのに適しています。

また、犬猫にとってよくない成分や調味料・香辛料を取り除き脂質を抑えた犬猫用ソーセージを自作してあげるという手段もあります。

まとめ

犬猫にソーセージを与えてはいけません!

今すぐに命の危険や重篤な病気の可能性という訳ではありませんが、塩分・カロリー・その他香辛料などの材料が犬猫の身体によくありません。

また、誤ってビニールやフィルムを食べてしまう可能性も考えられますので、保管方法・ゴミの管理共に注意しましょう。

ソーセージを与えてみたい場合は人間用のものではなく、犬猫用のものを別途購入して与えるようにしましょう。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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