ちぢれた葉が特徴の中国野菜「タアサイ」。
炒め物・煮物・おひたし・サラダなどどんな料理とも相性が良く、人気のある野菜です。
そんなタアサイは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫はタアサイを食べても大丈夫!
犬や猫はタアサイを食べても大丈夫です。
タアサイはクセがなく手作りご飯にも使用しやすい野菜です。
タアサイの特徴や与える際の注意点をご紹介します。
タアサイについて
タアサイは昭和10年頃に中国から伝わり、「如月菜(きさらぎな)」と呼ばれていました。
しかし当時はあまり普及せず、戦後の日中国交回復をきっかけに全国的に普及するようになりました。
タアサイは12月~2月ごろが旬の冬野菜で国産のもののうち約4割が静岡県産のものになります。
生食しても大丈夫?
タアサイはアクが少なくそのままサラダとしても使用される野菜です。
アクの原因となっているのは「シュウ酸」で、シュウ酸を摂取しすぎるとシュウ酸カルシウム結石の原因となってしまいます。
タアサイはそのシュウ酸の含有量が少ないため犬猫が食べる際も生食しても問題ないと言えますが、少ないとは言えあまり与えすぎるとシュウ酸の過剰摂取になる可能性もあります。
また食物繊維が原因で消化不良を起こしてしまう可能性もあるので注意しましょう。
生のタアサイの葉は少々苦いため犬猫が好まない場合は無理して与えないようにしてください。
タアサイに含まれる代表的な栄養素
タアサイ 葉 生 可食部100gあたり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 12kcal |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 0.6g |
β-カロテン当量 | 2200μg |
ビタミンK | 220μg |
ビタミンC | 31mg |
葉酸 | 65μg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
β-カロテン
タアサイなどの緑黄色野菜にはβ-カロテンという栄養素が豊富に含まれています。
β-カロテンは犬や人間の場合、体内で酵素の働きによってビタミンAに変換され働きます。
しかし猫はβ-カロテンをビタミンAに変換するための酵素を持っていません。
ビタミンAは肉類に多く含まれているため完全肉食動物である猫は植物に多く含まれるβ-カロテンからビタミンAを作り出す必要がなかったためです。
ですが総合栄養食のペットフードを与えている場合はビタミンAが欠乏する必要はないので安心してください。
ビタミンAの働き
ビタミンAは免疫機能や視力を正常に維持する働きや健康な粘膜の維持・骨の代謝を助ける働きなどがあります。
ビタミンAが不足すると視力の機能が低下し、光を取り込むことが出来なくなり暗闇での視覚や活動に支障が出ます。
ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素などによる酸化ストレスに対して有効なビタミンです。
ビタミンCが不足すると血管が弱り、出血が起こりやすくなる壊血病(かいけつびょう)という病気になる可能性があります。
しかし、犬猫は人間とは違い体内でビタミンCを生成することが出来るため、犬猫がビタミンC不足になるのはかなり稀といわれています。
ビタミンCは水溶性ビタミンのため過剰摂取した分は尿と一緒に排出されるためアメリカ飼料検査官協会(AAFCO)では上限値は定められていません。
しかし、ビタミンCを摂りすぎると尿中のシュウ酸の量が増えるためシュウ酸カルシウム結石のリスクが高くなってしまいます。
ビタミンK
ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で主に肝臓に貯蔵されます。
犬猫のからだで出血が起こった場合、体内で「血液凝固因子」という血を固めるたんぱく質が働いて止血します。
この血液凝固因子を生成したり、必要なときにだけ血を固めるように管理するのがするのがビタミンKの役割です。
また、ビタミンKは多くの酵素の補助因子としての役割もあるため酵素の活動に欠かせないビタミンです。
葉酸
葉酸はDNAの合成に関与している水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB9とも呼ばれます。
胎児は葉酸を大量に必要とするので妊娠中の犬猫は特に意識して摂取したい栄養素になります。
もし妊娠中の犬猫が葉酸を不足させると口蓋裂や口唇裂などの要因となってしまう可能性があります。
また、葉酸は貧血の予防にも効果的な栄養素です。
犬や猫へのタアサイの与え方
タアサイの栄養素は小松菜やチンゲンサイとよく似ているためこれらの代用として手作りご飯に使用するのをおすすめします。
桜エビの香ばしい香りが興味をそそる一品です。
豆腐がまとまり感を出してくれるのでドライフードを混ぜても食材を避けて食べにくく、一緒に全体を食べてくれることに期待できます。
基本の茹でささみを使用したアレンジレシピ。
小松菜の下処理後に和えるだけなので、お手軽に与えられるのも魅力です。
【まとめ】犬猫はタアサイを食べても大丈夫
犬猫はタアサイを食べても大丈夫です。注意点をおさらいしましょう。
- シュウ酸の含有量が少なく生食可能だが少し苦いため好き嫌いが分かれる可能性がある
- 小松菜やチンゲンサイとよく似ているためこれらの代用として使用するのがおすすめ
- 食物繊維が原因で消化不良を起こしてしまう可能性があるので食べ過ぎに注意
今回は犬や猫にタアサイを与える注意点を解説しました。
タアサイはクセが少なく手作りご飯に使いやすい食材なので是非使用してみてください。