パッションフルーツとは
パッションフルーツはブラジル南部原産のトケイソウ科の植物で、熱帯・亜熱帯地域で栽培されるトロピカルフルーツの一種です。国内では鹿児島や沖縄などで栽培され、旬は6~8月頃とされています。
甘味と酸味がはっきりした果実で、種ごと食べたり、ジャムやゼリー、デザートに加工されることが一般的です。
栄養面では、果汁にはカリウム、ビタミンC、βカロテンなどが含まれています。
犬猫はパッションフルーツを食ベても大丈夫?
結論から言うと、パッションフルーツの果肉部分に犬や猫が中毒を起こすような成分が含まれるという報告はないので、少量なめた程度で直ちに重篤な中毒を起こすということは考えにくいでしょう。
しかし、ここで重要なのは、「重大な中毒報告がない」=「積極的に与えてよい」という意味ではない、という点です。
犬猫にとってパッションフルーツは必須の食品ではなく、可食部以外の部分に注意点があるため、与えたいと考える場合でも慎重に判断する必要があります。
パッションフルーツの注意すべき点
皮や葉、未熟果には青酸配糖体が含まれる
パッションフルーツの葉や植物体には青酸配糖体が含まれることが報告されています。
青酸配糖体は、犬や猫はもちろん、人でも摂取した場合には消化器症状や神経症状などの中毒症状を引き起こす可能性があります。
種について
パッションフルーツの種は人では食べられていますが、犬や猫における安全性については十分な情報が確立されていません。
そのため、犬や猫に与える場合には、種は取り除いたうえで可食部のみを少量にとどめることが推奨されます。
また、種をそのまま飲み込んだ場合、個体の大きさによっては消化不良や消化管内での物理的な負担となる可能性があります。
消化器への負担
犬や猫は人と比べて植物由来の食物繊維の消化能力が高くないことが知られており、果物を含む植物性食品を過剰に摂取した場合、消化器症状(下痢や嘔吐など)を引き起こす可能性があります。
犬や猫がパッションフルーツを大量に食べてしまうというケースは考えにくくはありますが、日常的かつ積極的にフルーツを与える必要はないことは念頭に置いておきましょう。
パッションフルーツは与えるべきか?
パッションフルーツは、犬猫のフードに使用されているものもあります。しかし、これらはパッションフルーツを栄養の主目的というよりも風味付けであったり、嗜好性、付加価値として少量配合されるケースがほとんどでしょう。
パッションフルーツは、犬猫にとって必須栄養素ではないことや、皮や葉、未熟化に青酸配糖体が含まれるという点から、積極的に与える必要はないと考えます。
そのため、与える場合であっても、可食部である果肉のみを少量にとどめることが望ましいといえます。
【まとめ】
パッションフルーツの果肉を少量口にした程度で直ちに中毒になるという報告は確認されていないので、果肉を少量食べる程度は大丈夫と言える果物です。
しかし、犬猫にとって必要な食品ではなく、健康効果を期待して与える根拠も現時点では十分ではありません。皮、葉、未熟果には有害成分が含まれることが報告されています。積極的にパッションフルーツを与える必要はないでしょう。
参考:Phytochemistry, nutritional composition, health benefits and future prospects of Passiflora: A review
参考:North Carolina Extension Gardener Plant Toolbox



