春から夏にかけて、まっすぐ伸びた茎に10~20cmほどもある大きな花を咲かせるアマリリス。
インパクトのある見た目は1株でも絵になり、とても人気の花です。
そんなアマリリスは犬猫がいても安心して育てることができるのでしょうか。
アマリリスは犬猫にとって危険な植物!
アマリリスには犬猫にとって危険な成分が含まれているため、万が一犬猫が食べると命に関わる場合もあります。
今回はアマリリスに含まれる成分や、食べてしまった場合の対処法についてご紹介したいと思います。
アマリリスの基本情報
学名
Amaryllis
科・属
ヒガンバナ科・ヒッペアストルム属
原産地
ブラジル・ペルー・メキシコ・チリ・アルゼンチン
開花時期
4月~7月
別名
ヒッペアストルム・金山慈姑(キンサンジコ)・ナイトスターリリー
花言葉
おしゃべり・輝くばかりの美しさ・内気・臆病な心・誇り・虚栄心
アマリリスに含まれるリコリンに注意
アマリリスのようなヒガンバナ科の植物には、「リコリン」という成分が含まれています。
犬猫が摂取すると嘔吐・下痢・食欲不振・皮膚のかぶれなどの症状が現れる可能性があります。
さらに、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こし死に至る恐れもある恐ろしい成分です。
リコリンの催吐作用
リコリンは最悪の場合死に至る可能性もある恐ろしい成分ですが、催吐作用があります。
飲み込んでしまったとしても嘔吐して全て吐き出してしまうことが多いようです。
そのためリコリンの毒で死んでしまうことは稀のようですが、食べないに越したことはありません。
小さいお子様も注意!
リコリンは人間が摂取しても中毒症状を引き起こすほど毒性の高い成分です。
実際に海外では、リコリンを含むスイセンを食べてしまった高齢者や小児の死亡例もあります。
もしご家庭になんでも口に運んでしまいがちな小さいお子様がいらっしゃる場合は、アマリリスには近づけないようにしたほうが良いでしょう。
土いじりにも注意!
犬猫は土いじりも大好きなため、アマリリスが植えてある土を掘り返してしまう可能性もあります。
土を食べてしまうことは考えにくいですが、もし食べてしまうと消化不良などの体調不良に繋がります。
さらにアマリリスが痛んでしまう可能性や周りが汚れてしまうことだけでなく、土を掘った際に出てくる球根はとても危険です。
アマリリスは花・葉・茎・球根など全てにリコリンを含みますが、球根が一番含有量が多いと言われています。
そのため、犬猫が球根を食べてしまった際に重篤な症状を引き起こす可能性が高いため注意しましょう。
犬猫がアマリリスを食べてしまわないために
犬猫がアマリリスを食べてしまう事故が起きないために以下のような事に注意しましょう。
犬猫をアマリリスに近づけないようにする
犬猫がアマリリスに接触しないようにすることが一番大切です。
アマリリスは基本的に屋外で育てる花なので、室内飼いの犬猫の場合はあまり接触の心配は無いと言えます。
しかし、アマリリスは寒さに弱い植物のため、冬に最低気温が5℃を下回る場合は室内の日の当たる温かい場所で管理しておく必要があるようです。
その期間には犬猫と接触する可能性が上がるため、出来れば犬猫が入れないような部屋や手の届かない場所で管理しておくことをおすすめします。
都合の良い場所の確保が難しい場合は、犬猫が近づけないようにフェンスなどでアマリリスを囲んでおいてあげましょう。
フェンスは100円ショップなどで手に入るワイヤーネットと結束バンドを使って簡単に作成することが出来ます。
猫を飼っている方は、猫が乗って破壊してしまわないように注意してください。
もしも食べてしまったら
前述したようにアマリリスに含まれるリコリンは最悪の場合死に至ることもある恐ろしい成分です。
なので犬猫がアマリリスを食べてしまった場合は、少量でもすぐに獣医師へ相談することをおすすめします。
その場で出来る対処法は口に残っている分を取り出してあげるということぐらいしかできません。
ただし、飲み込んでしまったものを無理矢理吐き出させるようなことは犬猫の負担にもなってしまうのでやめましょう。
【まとめ】アマリリスは犬猫にとって危険な植物!
アマリリスには犬猫にとって有毒な成分が含まれているため犬猫が食べてしまうと危険です。
アマリリスに含まれる成分・症状・対処法などについておさらいしましょう。
- アマリリスの花・葉・茎・球根など全てに「リコリン」という有毒成分が含まれている
- 中でも球根はリコリンの含有量が多く誤食した場合のリスクが大きい
- 犬猫がリコリンを摂取すると下痢・嘔吐・食欲不振などの症状が現れ、最悪の場合中枢神経の麻痺から死に至る可能性もある。
今回は犬猫を飼っている環境でのアマリリスについてご紹介しました。
アマリリスは美しい花ですが、犬や猫にとっては有害な植物の一つです。
犬猫を飼っている方はアマリリスの存在に注意を払い、犬猫の安全を守れるようにしましょう。