アネモネは犬猫にとって危険な植物!心臓毒や皮膚炎を引き起こす毒性成分に注意

アネモネとは

アネモネは一般的に春先に花を咲かせ、その花は一重のものから八重咲のもの、花の色もピンクや青、赤、白など様々な園芸品種が栽培されています。

多年草の球根植物なので、植えっぱなしで長く花が楽しめることからガーデニングでも人気があり、また品種によっては切り花に向いた草丈のものもあるのでお花屋さんでもよく見かける植物です。

アネモネの基本データ

学名:Anemone coronaria
科名 / 属名:キンポウゲ科 / イチリンソウ属
花言葉:「はかない恋」「恋の苦しみ」「見放された」「見捨てられた」

アネモネは毒性成分を含むので犬猫にとって危険な植物!

アネモネはキンポウゲ科の植物ですが、キンポウゲ科には毒性を持つ植物が多く、最も有名なもので「トリカブト」があります

トリカブトは人間の死亡例もあり、過去に起きた殺人事件などの影響から漫画やドラマなどでも登場するため、危険な植物として認識している方も多いでしょう。

同じキンポウゲ科のアネモネも、毒性成分を含んでいます。

トリカブトに比べて身近な植物なので、犬猫の誤食や接触がないよう注意が必要です。

アネモネの主な毒性成分

アネモネに含まれる主な毒性成分は「プロトアネモニン」です。

アネモネによる中毒症状例

  • 皮膚炎
  • 水疱
  • 流涎
  • 嘔吐
  • 下痢

プロトアネモニンは刺激性成分で皮膚や粘膜を刺激するため、アネモネを食べると口腔内に激しい痛みや灼熱感を感じ、茎や葉から分泌される汁に触れただけでも、皮膚にかゆみや炎症、水ぶくれなどを引き起こすことがあります。

またプロトアネモニンには心臓に障害をもたらす心臓毒も含むと考えられているため、大量にアネモネを食べた場合には死に至る可能性も考えられます。

少量をかじった程度では重篤な症状を引き起こすことは考えにくいのですが、犬や猫の個体差によるところもあるため、たとえ少量であっても摂取させるべきではないといえます。

切り花やガーデニングの手入れには注意が必要

アネモネは多年草で、一度植えたら何年も植えっぱなしで花が咲くため、手がかからずのガーデニングで人気のある植物です。

園芸店では球根や苗の状態で販売されますが、花や茎葉だけではなく球根にも毒性成分は含まれているので球根の管理にも十分に気をつけてください。

上記で解説したように接触するだけでも刺激を伴う炎症を起こす可能性があるため、犬猫がいる室内で切り花を飾るのは危険です。

また、庭の手入れの際には葉や切った茎などを犬猫がおもちゃにしないように速やかに処分することも大切です。

犬であれば道路沿いや公園の花壇などでもアネモネをみかける事があるかもしれません。

不用意に近づかないように、また誤って齧ったりしないように十分に注意してあげましょう。

まとめ

アネモネは毒性成分を含むため、犬や猫にとって危険な植物です。

アネモネに含まれる毒性成分は刺激性があり接触した皮膚への健康被害と、誤食した場合には心臓への障害を起こすことが分かっているため、大量に摂取した場合には死に至る危険もあります。

アネモネと同じキンポウゲ科の植物であるラナンキュラスやクリスマスローズ、クレマチスなども園芸種として人気の植物ですが、同様の毒性を含むので注意が必要です。

室内に切り花を飾る時や、犬や猫が触れる可能性がある場所に植物を植える際には、犬や猫にとって危険な植物ではないか確認してからにすることを心がけましょう。

参考:アネモネの基本情報(みんなの趣味の園芸NHK出版)

参考:North Carolina Extension Gardener Plant Toolbox

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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