胡蝶蘭は犬猫にとって比較的安全な植物!毒性成分は含まれないが殺菌剤などに注意

蝶が舞っているような優雅で豪華な見た目や、『幸せが飛んでくる』という縁起の良い花言葉がお祝いに相応しいことから、胡蝶蘭は贈り物として人気があり、一年中園芸店で販売されています。

花はラン科植物の中でも非常に長もちし、2~3か月間楽しむことができることからギフトだけではなく、自宅で楽しまれる方も多くいらっしゃることでしょう。

胡蝶蘭の基本情

学名:Phalaenopsis
和名:コチョウラン
その他の名前:ファレノプシス
科名 / 属名:ラン科 / コチョウラン属(ファレノプシス属)
花言葉:「幸福が飛んでくる」「尊敬」「発展」「あなたを愛しています」

参考:コチョウラン(みんなの趣味の園芸NHK出版)

胡蝶蘭に毒性成分は含まれていない

お祝いで贈る機会、贈られる機会も多い胡蝶蘭。

犬や猫を飼っている方に贈っても大丈夫なのか、いただいた胡蝶蘭を犬猫がいる家の中に飾っても大丈夫か、などと心配し検索したことのある方も少なくないのではないでしょうか。

胡蝶蘭には犬猫に対する毒性成分は含まれていないので、犬猫にとって比較的安全な植物といえます。

そのため、犬や猫が胡蝶蘭を少量かじったからといって慌てる必要はないでしょう。

胡蝶蘭に毒性はなくても注意は必要!

胡蝶蘭には毒性成分は含まれておらず、犬猫に対して比較的安全な植物ではありますが、食用の植物ではないので犬や猫に食べさせるのは好ましくありません

植物性の消化が苦手な猫はもちろんのこと、摂取量や個体差によっては犬でも下痢や嘔吐など消化器系の不調を引き起こす可能性があります。

薬剤の存在

販売されている観葉植物には見た目がキレイに育つように、葉の保護殺菌剤や防虫・殺虫剤などを施してある場合があります。

胡蝶蘭は贈り物として人気が高く見た目の美しさが重要となる植物のため、葉や花の美しさを保つために様々な薬剤を使用されている可能性を考えると、安易に犬猫が食べても大丈夫とは言えません。

胡蝶蘭自体に危険性は無くても、薬剤による犬猫に対する健康被害の懸念はありますので、基本的に犬猫の行動範囲内、手や口が届く場所への配置は控えるようにしましょう

似た名前で毒性を含む植物に注意

胡蝶蘭はラン科の植物で、ラン科の植物には毒性成分が含まれていないとの情報を多く見かけます。

しかし、ラン科の植物、品種は何千ともなり、全ての品種が犬猫にとって無毒であるとの研究、テストは行われていないでしょう。

胡蝶蘭が安全な植物だからといって、同じラン科の植物が全て安全、安心とは言い難いと考えます。

またランと名の付くものの中に『スズラン』があります。

名前から考えると同じラン科の植物?と思えますが、スズランはキジカクシ科(クサスギカズラ科) / スズラン属の植物で、ラン科の植物ではありません。

スズランに関しては、人間の死亡事故が起きているほどの毒性を持つ植物なので犬猫はもちろん人間であっても絶対に口にしてはいけない危険な植物です。

ランの名前に惑わされず、犬猫がいる環境下で飾る植物は安全なのか危険なのか確認してから配置するといいでしょう。

犬猫にとってスズランは危険な植物!全草に有毒成分。花瓶の水にも注意が必要。

まとめ

胡蝶蘭には毒性成分は含まれていないので、犬猫にとって比較的安全な植物でしょう。

ただし花や葉の見た目を整えるため使用されている薬剤による健康被害の懸念が少なからずあるので、犬猫が花や葉を食べてしまわないように胡蝶蘭の配置には注意しましょう。

また毒性成分が含まれていなくても、植物の摂取量や個体差によっては下痢や嘔吐などの体調不良を引き起こす可能性があります。

もしそのような不調が長引く、重度である場合にはすぐに動物病院へ相談し、獣医師の指示に従うようにしてください。

参考:ASPCA(米国動物虐待防止協会)

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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