ポトスは観賞植物として人気のつる性の植物です。
つる性植物の特性を活かしてプランター吊して育てる「ハンギンググリーン」という育て方もよく見かけます。
そんなポトスは犬猫がいる環境でも安心して育てることができるのでしょうか。
ポトスは犬猫にとって有害!
ポトスを犬猫がいる環境で育てるのはおすすめできません。
ただ育てているだけでは犬猫に影響はありませんが、ポトスには犬猫にとって危険な成分が含まれているため、万が一食べてしまった際に犬猫の体を傷つけてしまう可能性があります。
今回はポトスに含まれる犬猫にとって危険な成分や食べてしまったときの対処法についてご紹介したいと思います。
ポトスの基本情報
学名
Epipremnum aureum
科・属
サトイモ科ハブカズラ属
原産地
ソロモン諸島・東南アジア
開花時期
とても珍しいため不明
別名
黄金葛(オウゴンカズラ)
花言葉
永遠の富・長い幸・華やかな明るさ
ポトスに含まれる危険な成分
ポトスの葉には「シュウ酸カルシウム」という成分が豊富に含まれています。
このシュウ酸カルシウムは山芋や里芋を素手で触れたときに痒くなる原因の成分で針のような形をしています。
そのため犬猫が食べると口やのどに刺さってしまい以下のような症状が引き起こされます。
- よだれが多く出る
- 口腔内の炎症
- 口周りの炎症
- 嘔吐
シュウ酸カルシウムはポトスなどのサトイモ科の植物に多く見られる傾向があります。
犬猫の口内はアルカリ性
シュウ酸カルシウムは山芋などにも含まれていますが私たちが山芋を食べても口の中に痒みや痛みは感じません。
シュウ酸カルシウムが針の形状を保つためにはある程度のアルカリ度が必要なのに対して食事中の人間の口内は酸性に寄るためです。
ところが犬猫の口内は人間と比べるとアルカリ性に寄っています。
そのためシュウ酸カルシウムを食べてしまったときに針の形を保ったまま口やのどを刺激し炎症を起こしてしまう可能性があるのです。
結石の可能性もあり
犬猫がサトイモ科の植物に多く含まれているシュウ酸カルシウムを摂取すると「シュウ酸カルシウム結石」の原因となる可能性もあります。
シュウ酸カルシウム結石やストルバイト結石などといった尿路結石症は犬猫がよく発症する病気のため十分注意しましょう。
ハンギンググリーンなら大丈夫?
ポトスの育て方には主に2種類あり、冒頭に記載した「ハンギンググリーン」と言う方法と支柱を立ててそこを這わせるように育てる「ポトスタワー」という方法があります。
ポトスタワーの場合は他の植物と同じような感じでプランターから上に向かって伸びていくため犬猫が触れやすい育て方なのでおすすめできません。
しかしハンギンググリーンの場合は吊して育てるため犬猫が触れにくくなっています。
犬を飼っている場合はこの方法で比較的安心して育てることができるかと思います。
しかし猫の場合は跳躍力が高く、「ぶら下がっている揺れるもの」はとても猫の興味を引くものです。
そのためどうにかしてポトスに飛びかかろうとする可能性も高く、それを避けるための場所選びが難しいかもしれません。
また、犬猫どちらの場合でもハンギンググリーンで育てているポトスは下に向かって伸びていくため育てていくうちに犬猫が届く距離になってしまう可能性があります。
もしもポトスを食べてしまったら
犬猫を避けるようにポトスを育てていたとしても何かの拍子に食べてしまうこともあるかもしれません。
まずは様子を観察し、口を痒そうにしていたり赤みがある場合は獣医師へ相談しましょう。
飲み込んでしまっている場合はどのぐらいの量飲み込んでしまったのかを説明できるようにしておきましょう。
犬猫は学習する?
一度ポトスを口にして痒みや痛みを感じた犬猫はそれを学習して二度と食べなくなる場合もあるようです。
ただしこれは確実ではなく、学習能力は個体によっても違うのでわざと食べさせて学習させようとしたりするのはやめましょう。
ポトスを育てる場合は
もちろん犬猫にとって一番安全なのは犬猫が飼っている場合はポトスを育てないということです。
ポトスは屋内で育てるのが推奨されているため屋外で育てるのは難しいかもしれません。
そのためどうしても育てたいという場合は犬猫が入れない部屋で育てると良いでしょう。
【まとめ】ポトスは犬猫にとって危険な成分が含まれている
犬猫がいる環境でポトスを育てるのはおすすめできません。
今回紹介した成分や注意点をおさらいしましょう。
- ポトスの葉には針状の成分「シュウ酸カルシウム」が含まれている
- 犬猫がシュウ酸カルシウムを食べると口やのどに刺さってしまい炎症を起こしてしまう可能性がある
- もし犬猫がいる環境でポトスを育てるなら部屋を分けるなど工夫すると良い
今回は犬猫を飼っている環境でのポトスについてご紹介しました。
ポトスを犬猫がいる環境で育てるのは難しいかもしれませんが犬猫にとって安全な観葉植物もあるので是非探してみてください。