犬猫はサニーレタスを食べても大丈夫!レタスとの違いは?どうやって与えるのがいい?

スーパーなどで簡単に手に入れることができるサニーレタス。

玉レタスとは違い葉が広がった形をしていて葉先が赤黒くなっているのが特徴です。

サラダに使用される定番の野菜として知られています。

そんなサニーレタスは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。

犬や猫はサニーレタスを食べても大丈夫!

犬や猫はサニーレタスを食べても大丈夫です。

サニーレタスには犬猫にとって嬉しい栄養素が含まれています。

今回はサニーレタスの栄養素や玉レタスとの違い・与える際の注意点などについて解説していきたいと思います。

玉レタスとの違いは?

品種の違い

サニーレタスも玉レタスもどちらもレタスの仲間ですがサニーレタスは「リーフレタス」という部類に入ります。

玉レタスは「結球レタス」という部類で、他にサラダ菜などがその部類に含まれます。

栄養の違い

玉レタスは淡色野菜なのに対しサニーレタスは緑黄色野菜に分類される野菜です。

よく「色が濃い野菜は緑黄色野菜」と言われていますが明確な基準があり、可食部100gあたりのカロテン含有量が600μgを超えるものが緑黄色野菜になります。

緑黄色野菜なだけあってサニーレタスのβ-カロテン含有量は玉レタスの約8倍も含まれています。

他にもカリウムは約2倍、ビタミンCは約3倍とサニーレタスは玉レタスに比べて栄養面で優れているといえます。

サニーレタスの栄養に関しては後ほど詳しく解説します。

調理方法の違い

サニーレタスに比べてシャキシャキした食感の玉レタスは加熱しても食感が残りやすいためチャーハンなどに使用されることもあります。

それに比べてサニーレタスは葉が柔らかく、加熱するとしなしなになってしまうためサラダなどで生のまま食べられることが多いです。

ですが加熱したからといって決しておいしくないわけではないのでスープや炒め物に入れてくたくたの食感を楽しむレシピもあります。

サニーレタスに含まれる代表的な栄養素

サニーレタス 葉 生 可食部100gあたり

栄養素含有量
エネルギー15kcal
たんぱく質0.7g
脂質0.1g
食物繊維2.0g
カリウム410mg
β-カロテン当量2000μg
ビタミンC17mg
ビタミンE1.2mg

参考資料:八訂 食品成分表 2022

カリウム

カリウムは、犬や猫にとって重要なミネラルの一つで、神経機能や筋肉の収縮、心臓の健康維持など、多くの生体機能に関与しています。

犬や猫は通常、バランスの取れた食事を摂取することで必要量のカリウムを摂取することができます。

多くのペットフードには必要量のカリウムが含まれているため、犬猫がカリウム不足になることはあまりありませんが手作りご飯を与える際には注意が必要です。

肉・魚・野菜など多くの食材にカリウムが含まれていますが偏った食事によりカリウムが不足すると「低カリウム血症」になり、筋力低下や歩行不全などの症状が現れる可能性があります。

手作りご飯を与える際には栄養のバランスに気をつけましょう。

また、カリウムを摂取しすぎると「高カリウム血症」の恐れもありますが、通常摂取しすぎたカリウムは尿とともに体外に排出されるので健康な犬猫はあまり心配する必要はありません。

しかし、腎機能が低下して尿が上手く出せなくなっている犬猫は血中のカリウム濃度が上がって高カリウム血症になってしまう可能性があります。

高カリウム血症は最悪の場合死に至る可能性もある病気なので十分注意しましょう。

β-カロテン

β-カロテンは「プロビタミンA」とも呼ばれる栄養素で体内でビタミンAに変換されて働きます。

ビタミンAは視力や免疫機能の維持に効果的な犬猫にとっても必要な栄養素です。

しかし完全肉食動物である猫は主に植物に含まれているβ-カロテンをビタミンAに変換する酵素を持っていません。

そのため猫はビタミンAを直接摂取する必要があります

ビタミンE

ビタミンEは、犬や猫にとって重要な脂溶性ビタミンで、以下のような働きがあります。

  • 抗酸化作用
  • 免疫機能の支援
  • 細胞の健康維持
  • 繁殖と生殖機能の支援

この中でも抗酸化作用はとても重要な役割で、細胞を活性酸素から守る働きがあります。

活性酸素とは体内に取り込んだ酸素の一部が変化して生成されるもので細胞や組織にダメージを与える可能性があります。

ビタミンEはこの活性酸素を中和し、細胞を保護してくれます。

しかし活性酸素からからだを守ったビタミンEは「ビタミンEラジカル」という体に良くない成分に変わってしまいます。

ビタミンEラジカルを元のビタミンEに戻す働きがあるのが次に紹介するビタミンCです。

ビタミンC

犬や猫は人間とは違い体内でビタミンCを合成する能力を持っているため犬猫にとってビタミンCは必須ビタミンではありません。

体内で合成する分とペットフードから摂取する分を合わせると十分量摂取することができるため不足することは基本的にはありません。

しかし犬猫にストレスがかかっていたり病気を患っている場合はビタミンCの要求量が増加することがあります。

また、前述したようにビタミンEラジカルになってしまったビタミンEを元に戻す働きもあるため2つ合わせて摂取したいビタミンです。

犬や猫へのサニーレタスの与え方

サニーレタスを与えるにはやはりサラダがいいでしょう。

以下のレシピに少し加えたり他の野菜の代用として使用してみてください。

ささみとかぼちゃのブロッコリーサラダ

ささみとキャベツの胡麻和えサラダ

また、サニーレタスを与える際には小さくちぎるか細かく刻んで上げると食べやすくなり、胃にも優しくなります。

【まとめ】犬猫はサニーレタスを食べても大丈夫

犬猫はサニーレタスを食べても大丈夫です。注意点をおさらいしましょう。

  • 辛味成分「アリルイソチアネート」が含まれている
  • 消化不良に考慮して与えすぎないようにする
  • 甲状腺の機能が低下している犬猫は食べない方がいい

今回は犬や猫にサニーレタスを与える注意点を解説しました。

犬や猫の健康を考える上で、正しい与え方を守り、バランスの良い食事を提供することが大切です。

鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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