行者ニンニクについて
行者ニンニクはユリ科ねぎ属の山菜で、ねぎやニラの仲間です。
修行者が精力をつけるために食べたため、「行者ニンニク」と命名されたと言われていますが、北海道では「アイヌねぎ」「エゾねぎ」とも呼ばれています。
繁殖力が弱く育つまでに5年ほどかかるため、天然物は大変希少な高級山菜です。
犬猫に行者ニンニクは絶対に与えないで
犬猫に与えてはいけないことで有名な「ニンニク」がつく名前のため、なんとなく危険な山菜だと思う方が多いかと思いますが、その通りです。
にんにく、ネギ、ニラなどと同じユリ科ネギ属に分類される行者ニンニクは「アリルプロピールジサルファイド」という成分を含んでおり、嘔吐や黄疸、溶血、貧血、下痢、嘔吐、心不全、肝不全など様々な症状が出る危険性があります。
最悪の場合死に至る可能性もありますので絶対に犬猫には食べさせてはいけません。
食べなくても皮膚接触のみで皮膚のかぶれが出る場合もあるので、誤って接触しないように注意が必要です。
致死量はある?
前述の通り、行者ニンニクは犬や猫にとって有害であることが知られています。
ただし、具体的な致死量は個体差や種類によって異なり、明確に定義されていません。
行者ニンニクの中毒症状は、摂取された量や動物の体重によって変化する可能性があります。
犬猫が行者ニンニクを食べてしまったら
犬猫に行者ニンニクを与えることは避けるべきです。
しかしもし誤って食べてしまった場合は、速やかに獣医師に相談し、適切な処置を受けるようにしてください。
処置には催吐剤や対症療法が含まれます。
行者ニンニクによく似たイヌサフランにも注意
イヌサフランはイヌサフラン科の植物で、かつてはユリ科に分類されていたそうです。
行者ニンニクとはまったく違う植物ではありますが、イヌサフランも植物全体に「コルヒチン」という猛毒を含み、大変危険です。
犬猫はどちらも食べられないのでそもそも間違えて与えてしまうケースは少ないかと思いますが、私達人間が行者ニンニクと間違えてイヌサフランを食べてしまうと大変危険です。
この機会に覚えておきましょう。
【まとめ】犬猫に行者ニンニクを与えないで
行者ニンニクは他のユリ科ねぎ属と同様に犬猫にとって毒性があり、中毒症状や致死的な結果につながることがあります。
希少な山菜のため玉ねぎや二ラほど身近な食材ではないですが、誤って食べてしまわないように注意しましょう。
行者ニンニクの致死量は確立されていないため、少量でも口にしてしまった場合は速やかに獣医師に連絡し、指示に従いましょう。