豚足について
豚の食べられる部位の中でも見た目が強烈な「豚足」。
居酒屋や焼き肉屋で取り扱っているほか、沖縄では「てびち」、韓国では「チョッパル」と豚足を使った料理があり、スーパーでも意外と取り扱っていることがあるので、どこかで見かけたことのある食材だと思います。
犬猫は豚足を食べても大丈夫!
豚肉を犬猫が食べられるように、豚足も食べることができますが、いくつか注意点もあります。
本記事では、
- 意外と知らない豚足のこと
- 豚足を犬猫に食べさせるメリットや注意点
- 犬猫への豚足の与え方・手作りフードレシピ
といった内容についてお話しします。
豚足はおやつにあげられる?
豚足は犬猫のおやつに与えることができます。
一部のメーカーからは、犬用の豚足を使ったおやつも販売されています。
豚足の骨は犬猫にあげても大丈夫?
猫は体の小さい種類が多く、あまり骨をかじることがないので豚足の骨は避けた方が良いと言えます。
犬は骨をかじる習性なこともあり、豚足の骨を与えることができます。
骨を含めた豚足を与える時の注意点は後ほどお話します。
意外と知らない豚足のこと
豚足は名前の通り豚の足のこと。
足をそのまま切り離した食材なので、骨が一緒に付いていることが一般的です。
見た目は薄い肌色をしており、全身が固めのゼリーのようなブヨブヨとした独特の手触りをしています。
ちなみに前足の方がシュッとして身が締まっていて、後ろ足は肉付きがよく油が多いという違いがあります。
豚足はコラーゲン豊富!
豚足は大部分が皮・腱・骨から形成され肉質の部分は少なく、コラーゲンが非常に豊富なのが特徴。
製品にもよりますが、概ね100gあたり約7000mgのコラーゲンが含まれると言われています。
コラーゲンが犬猫にもたらすメリットはこのあとお話します。
豚足の主な栄養素
豚足 ゆで100g当たり
含有量 | |
---|---|
エネルギー | 227kcal |
水分 | 62.7gmg |
たんぱく質 | 20.1mg |
脂質 | 16.3g |
炭水化物 | 3.3g |
亜鉛 | 1.0mg |
ビタミンD | 1.0mg |
ナイアシン当量 | 4.1mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
豚足を犬猫に食べさせるメリット
コラーゲンによる美容と健康作用
美容と健康のイメージのあるコラーゲンは犬猫にもメリットがあり、
- 関節の動きをスムーズにする
- 血管のしなやかさの保持や丈夫な骨作り
- 肌の健康を保ち、毛をキレイにする
といったも効能が期待できると考えられています。
コラーゲンはビタミンCや鉄分と一緒に摂取することで吸収効率がよくなるので、豚足と一緒にそれらを持つ野菜などを一緒に与えると食べ合わせがよくなります。
その他の栄養素の健康作用
主な栄養素と考えられる働きについて簡単にまとめます。
- たんぱく質:肉や内臓など体作り全般に必要な栄養素です。100gあたり20.1mgと非常に豊富なたんぱく質を含んでいます。
- 亜鉛:皮膚を健康に保つほか、細胞の生成やDNAの合成にも関与している栄養素です。
- ビタミンD:カルシウムとリンの吸収を促し、歯や骨を丈夫にするサポートをします。
- ナイアシン:ビタミンB群の一種であり、皮膚や粘膜の形成をサポートします。糖質や脂質、たんぱく質の代謝を補助する役割も持っています。
- ロイシン:必須アミノ酸のひとつであり、筋肉強化・肝機能の向上・疲労回復効果などに期待できます。
- アルギニン:体脂肪の代謝や筋肉強かの働きがあります。
豚足にはコラーゲン以外にも様々な栄養素が含まれていますね。
豚足を犬猫に食べさせる時の注意点
生食は絶対にNG
豚肉を生で犬猫に食べさせると、細菌やウィルス、寄生虫などの感染リスクが生じます。
生の豚足は必ず加熱処理をして食べさせましょう。
ボイル済の製品でもできるだけさらなる加熱を
市販の豚足は既にボイルされている製品もあり、私達はそのまま食べることもできますが、犬猫に与える際はできるだけ加熱を行うようにしましょう。
ボイル状態でも独特の硬さと食感があるので、犬猫にとっては食べづらく消化不良の原因にもなりかねません。
さらに加熱処理を行うことで豚足に含まれるコラーゲンがプルプルと柔らかくなり、犬猫も食べやすくなります。
猫には骨を食べさせない方が良い
豚足に含まれる骨は大きくて硬いので、猫に与える時は取り除くか、始めから骨の無い豚足製品を購入するようにしましょう。
犬の場合は骨をかじることがストレス解消に繋がる面もあり、骨ごと与えられます。
しかし、犬の体格や生育状況によっては骨をかじることが困難なことも考えられ、食事を丸飲みしがちな子に小さな骨を与えると腸閉塞などの原因になってしまうこともあります。
不安な場合は猫と同様に豚足から骨を取り除くか、骨の無い製品を選びましょう。
与えすぎによる肥満に注意
豚足の持つ栄養素はどれも健康に良いものですが、同時に100gあたり16.3gの脂質も含んでいます。
これは豚肉としては決して極端に多いものではありませんが、摂取のし過ぎは肥満を招いてしまうことが考えられます。
犬猫に豚足を食べさせる際は体に合わせて少量を与えるようにしましょう。
犬猫への豚足の与え方
手作りフードの材料やトッピング、もしくはおやつとして犬猫に与えることができます。
おやつとして与える際は、1日の給与量の10%に収まるごく少量にしてください。
焼く・ゆでるといった加熱処理を必ず行い、骨は必要に応じて取り除きましょう。
市販の犬用豚足おやつは硬さに注意
市販の犬用豚足おやつを与える際は、その硬さに注意しましょう。
愛犬が健康で硬いものを食べられるなら問題ありませんが、小さい子やシニアの子などなんらかの不安を感じる場合は食べさせるのをやめるか、加熱して柔らかくしてあげましょう。
犬猫用の豚足を使った手作りフードレシピ
シンプルな茹で豚足
材料
- 豚足
- 水
作り方
- 豚足を軽く水洗いし汚れを落とします。
- 鍋に水と洗った豚足を入れ、2時間ほど煮込みます。圧力鍋があれば時間を短縮することができます。
- 茹で上がったら豚足から骨を外し、身を愛犬愛猫が食べやすい大きさにカットします。
愛犬が骨をかじることが好きな場合は、様子を見て骨付きのまま与えても大丈夫です。
豚足がプルプルになるまで柔らかく茹でるレシピです。
残ったゆで汁には豚足の栄養が溶け出しているので、お好みの野菜を加えてスープにするのがおすすめです。
豚足の匂いと味が移っているので、食いつきにも期待できます。
【まとめ】犬猫は豚足を食べても大丈夫!
犬猫は豚足を食べても大丈夫です。
見た目のインパクトはありますが、コラーゲン豊富で「関節の動きをスムーズにする」「毛や肌を美しく健康に保つ」などの健康作用に期待が持てます。
注意点を4つ紹介します。
- 生食は細菌などの感染リスクがあるので、必ず加熱を行いましょう。
- ボイル済の製品も、犬猫には食べづらいのでさらに加熱を行ってください。
- 健康な犬であれば骨のまま与えることができますが、猫や体調面などで不安がある場合は骨を取り除くようにしましょう。
- 食べさせ過ぎは肥満になるので少量に抑えましょう。
強烈な見た目ですが、美味しく健康にも良い豚足。
今回の記事を参考に、愛犬愛猫の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?