犬猫に与えるよもぎについて
よもぎとはキク科ヨモギ属に属する多年草植物で、若葉を食用にする代表的な春の野草のひとつです。
美容や健康に良いとされ、食用以外にも漢方薬やお灸のもぐさなどで親しまれてきました。
よもぎは道端に生えていることも多く、犬猫にとっても身近な植物ですが、食べることはできるのでしょうか。
犬猫はよもぎを食べても大丈夫?
健康な犬猫がよもぎを食べてすぐにも命にかかわるような危険性は低く、食べても大丈夫ではありますが、注意点が多く積極的に与えないほうがいい食材です。
犬用サプリメントなどの商品も販売されていますが、道端に生えているよもぎや犬猫用に加工されていないよもぎは積極的に食べさせないようにしましょう。
よもぎを与えない方が良い理由は?
よもぎを積極的に与えない方が良い理由はいくつかありますが、下痢を引き起こす可能性、中毒症状の危険性、アレルギーの危険性が挙げられます。
下痢・消化不良
よもぎはほうれん草の約3倍と言われるほど食物繊維が豊富で犬猫にとって消化しにくい食材です。
刻んだりすり加熱したものを与えれば消化しやすくはなりますが、必ず与えなければいけない食材ではありませんので飼い主の判断が重要です。
シネオールによる中毒症状
シネオールという成分は殺菌・抗菌効果や抗ウィルス作用、薬物代謝の促進などさまざまな良い効果がありますが、犬猫の小さな体には効果が強すぎて中毒症状を起こす危険性もあります。
持病などで薬を処方されている場合、飲み合わせなどにも注意が必要です。
よもぎアレルギー
よもぎはアレルギー症状を引き起こすアレルゲンとして知られています。
キク科の植物にアレルギーのある犬猫はもちろん、いままでにアレルギーがなくても注意が必要です。
よもぎ茶やよもぎ蒸しパンは大丈夫?
よもぎ茶はよもぎの成分が濃縮されていたり、他の犬猫に合わないお茶とブレンドされている場合もあるため、積極的に与えない方が良いでしょう。
ただし、よもぎ茶を少し舐めてしまった程度ではすぐに命に関わるような重篤な症状を引き起こす可能性は低いと考えられます。
「目を離した隙に茶葉を全部食べてしまった」など、ケースによっては危険なこともありますので、状況に応じて獣医師に相談するようにしましょう。
よもぎの蒸しパンについても、よもぎがどの程度含まれていたかによりますが、アレルギーでない場合はすぐに危険な状態になることはありません。
しかし人間用のよもぎ蒸しパンは砂糖など他の原材料にも注意が必要なので、犬猫の届いてしまう場所に置いておくようなことは控えましょう。
少量のよもぎを取り入れるメリット
よもぎは犬猫に積極的に与えない方が良い食材ではありますが、少量であれば食べても大丈夫とも言えます。
犬猫に与えるよもぎの加工品としてはサプリメントやふりかけの様な粉末タイプが主流で、多くがダイエット目的で販売されています。
用法用量を守って正しく与えれば腸内環境を整えてくれるメリットや血液をきれいにしてくれる効果もあるようです。
あくまで飼い主の判断ではありますが、便秘や肥満の悩みがある場合は獣医師と相談して取り入れてみても良いかもしれません。
まとめ
犬猫はよもぎを食べても大丈夫ですが、注意点が多くあまり積極的に摂らない方が良い食材です。
下痢を引き起こす可能性、中毒症状の危険性、アレルギーの危険性などがありますので、誤って大量に食べてしまうようなことのないよう、しっかり管理しましょう。
よもぎ茶やよもぎ蒸しパンなどの加工品を食べてしまった場合は、量にもよりますが直ちに重篤な症状が現れる可能性は低いです。
慌てずに愛犬愛猫の様子を観察し、かかりつけの獣医師に相談しましょう。