ネットショッピング利用者の増加やフリマアプリの普及により、数年前に比べて家庭でダンボールゴミが出る機会が増えたのではないかと思います。
荷物を運ぶためだけでなく、家庭での収納に利用されたりなど、今やダンボールは私たちの生活に欠かせないアイテムの一つです。
しかし、犬猫がダンボールを誤飲すると命に関わる危険性もあります。
今回は犬猫がダンボールを誤飲する危険性や対策について解説していきたいと思います。
犬猫はダンボールを食べる?
犬や猫(特に猫)がダンボールに入ったり、中でくつろいでいるイメージはありますが、食べるところが想像できない方もいるかと思います。
しかし、ダンボールは犬や猫にとって興味を引くもので、遊んだり噛んだりすることは少なくありません。
噛んだりしているうちに飲み込んでしまい、深刻なリスクを招くということもあり得ます。
誤飲のリスク
ダンボールは紙でできている物なので、消化器系で適切に処理されない可能性が高いです。
誤飲したダンボールが細かい物の場合は便と共に排泄されやすいようですが、大きなかたまりとして胃や腸に留まることがあり、腸閉塞や消化不良を引き起こす可能性があります。
そのほかにも、ダンボールが気道に詰まり窒息の危険性もあります。
また、ダンボールには有害なインクや増粘剤などの化学物質が使用されていることがあり、体に悪影響を及ぼす可能性があります。
症状について
犬猫がダンボールを誤飲すると、以下のような症状を示す可能性があります。
これらの症状が現れた場合、迅速な対応が必要です。
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- 腹痛
- 呼吸不全
- 無気力・元気喪失
さらに重篤化すると腸の中でダンボールが詰まり、腸閉塞を引き起こす可能性があります。
腸閉塞を引き起こすと詰まった部分の血流が悪くなり、腸が壊死し、穴が空いて命の危険に繋がるかもしれません。
猫の爪とぎについて
猫の爪とぎ道具にはダンボール製のものがあります。
長方形の板状の物が一般的でしたが最近ではベッド型のものやキャットタワーのようになっているものもあります。
猫が使っているうちに「とぎかす」が出てきてしまい、それを猫が誤飲することがあるようです。
とぎかす程度の小さな物の場合は問題なく排泄されることが多いですが、体内にため込むと危険な場合もあります。
常習的に食べてしまっている場合はこまめにとぎかすを掃除してあげましょう。
また、最近ではとぎかすの出にくい強度の強いダンボールでできている物や、特殊なコーティングがされているものもあるようです。
その他の紙製品にも注意
ダンボール以外の紙製品にも注意しましょう。
トイレットペーパーの芯・紙コップ・本の表紙などの比較的分厚い紙は同じように腸閉塞などのリスクがあります。
ティッシュなどの薄い紙でもたくさん食べると消化器官に詰まってしまう可能性があるので気をつけましょう。
また、新型コロナウイルスの影響で使用する機会の増えた除菌効果のあるウェットティッシュや夏場によく使用される汗拭きシートなどにも注意しましょう。
これらの製品は破れにくいようにできているため犬猫が丸呑みしてしまう可能性が高いです。
さらに食べると危険な成分を含んでいることもあるので、使用した物は犬猫が触れられないように処分しましょう。
犬猫がダンボールを誤飲しないために
もしも犬猫がダンボールを食べてしまうクセがあるようなら対処する必要があります。
ダンボールの管理
使用済みのダンボールは可能であればすぐに捨てるようにしましょう。
捨てる日が決まっている場合や、すぐに処分することが難しい場合は犬猫の居場所から遠ざけて保管するようにしましょう。
遊び道具を与える
ダンボールを噛んだり、遊び道具にしている場合は運動不足やストレスが溜まっている可能性があります。
そんなときは犬猫用の適切な遊び道具を与えて、一緒に遊んであげることで噛み癖などが治るかもしれません。
もしも誤飲してしまったら
犬猫がダンボールを誤飲してしまった場合は、その後の様子をよく観察しましょう。
ゼエゼエと呼吸をしていたり、苦しそうにしている場合は呼吸器に詰まっている可能性があるのでいち早く動物病院へ行きましょう。
細かい物を少し食べてしまった程度であれば大事になる可能性は低いです。
しかし、便秘・下痢・嘔吐などの症状が続いている場合は腸閉塞を起こしている可能性もあるので一度獣医師へ相談してみましょう。
【まとめ】ダンボールの誤飲は非常に危険!
犬猫がダンボールを誤飲すると命に関わる可能性もあります。
今回紹介したポイントをおさらいしましょう。
- 犬猫がダンボールに興味を示し、噛んだり遊んだりすることは珍しくない
- ダンボールの誤飲は呼吸困難・窒息・腸閉塞などのリスクがあり、最悪の場合死に至る可能性もある
- もし犬猫がダンボールを噛んでしまう場合は保管場所に注意してできるだけ早く処分する
今回はダンボールを誤飲する危険性についてご紹介しました。
犬猫がダンボールにどのぐらい興味を示すのか・ダンボールを噛んでしまうクセがあるかなどには個体差があります。
もしも誤飲の危険性がない場合はDIYでキャットタワーなどの作ることも可能なので有効活用してみてください。