日本の食卓に馴染み深い魚「鰹」
鰹は世界中の熱帯~温帯海域に分布するスズキ目サバ亜目サバ科カツオ属の魚。
日本では鰹節の材料として加工される他、刺身やツナ缶など食卓には不可欠な魚です。
日本は世界有数の鰹消費大国で、国内での漁獲のほか輸入によっても供給されています。
鰹は犬猫にも食べさせて大丈夫
日本に馴染み深く古くから食べられてきた鰹ですが、犬猫に与えても大丈夫な食材です。
今回は鰹を愛犬愛猫に与えるメリットや注意点、レシピなどを紹介・解説していきます。
鰹節はいいの?おやつにできる?
鰹節も鰹節から取れる出汁も犬猫に与えて大丈夫です。塩などで味付けされていない無添加の鰹節であれば人間用のものでも基本的には与えることができます。
良い香りで好まれ、たんぱく質、リン、カリウム、ビタミンDなど栄養価も高く、おやつとしてそのまま食べさせてあげてもいいですし、フードにトッピングして食いつきをよくする狙いも。
ただし与えすぎるとリンやナトリウムなどのミネラル摂取量が多くなる可能性があるため、ほんのひとつまみをたまに食べさせる程度にしましょう。
鰹節の風味が犬猫に好まれます。
鰹のタタキはあげても大丈夫?
鰹のタタキを犬猫に与えても良いかは判断が難しいところではありますが、注意が必要です。
寄生虫のアニサキスは熱に弱いので加熱することで死滅しますが、鰹のタタキは表面のみをあぶるので調理法なので内部に寄生しているアニサキスが生き残る可能性があります。
鰹にアニサキスが寄生している可能性や、十分に加熱されていない部分が残る可能性を考えると、犬猫には与えないか、十分に加熱したものを与える方が安全です。
鰹の主な栄養素
春鰹・秋鰹の主な栄養成分(可食部100gあたり)
| 春鰹 | 秋鰹 | |
|---|---|---|
| エネルギー | 108kcal | 150kcal |
| たんぱく質 | 20.6g | 20.5g |
| 脂質 | 0.4g | 4.9g |
| 炭水化物 | 5.4g | 6.0g |
| ビタミンB1 | 0.13mg | 0.10mg |
| ビタミンB2 | 0.17mg | 0.16mg |
| ビタミンB12 | 8.4μg | 8.6μg |
| ナイアシン | 24.0μg | 23.0μg |
春鰹:かつお 春獲り 生
秋鰹:かつお 秋獲り 生
参考資料:八訂 食品成分表 2022
鰹を犬猫に与えるメリット
香りがよく食欲を刺激する
鰹の香りは犬猫の食欲を刺激します。
特に猫は味覚より嗅覚で食事を味わうと言われるくらいですので、食いつきに期待できます。
豊富なたんぱく質
鰹には100gあたり約20gと、魚の中でもトップクラスに多くたんぱく質が含まれています。
たんぱく質は骨・内臓・皮膚・被毛など体をつくる材料となり、犬猫だけでなくあらゆる生物にとって重要な栄養素です。
疲労を回復し、代謝を活発に
ビタミンB群・ナイアシン・タウリンといった代謝に関わる栄養素が含まれています。
これらの栄養素はエネルギー代謝や神経機能などに関与することが知られています。
DHA・EPAによる体の機能サポート
鰹にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。
DHAは神経系や網膜の機能に関与する脂肪酸として知られており、EPAは脂質代謝や炎症反応に関与する脂肪酸として研究されています。
また、これらの成分は炎症反応の調節などに関与することが報告されています。
鰹の生食について
鰹や鰺、鮪などのお刺身は栄養成分の面では生でも問題ありませんが、寄生虫などのリスクがあるため注意が必要です。
寄生虫アニサキス
ご存じの方も多いかと思いますが、魚介類はアニサキスと呼ばれる寄生虫を保有していることがあります。
アニサキスを生きたまま食べてしまうと胃壁や腸壁に侵入され、激しい腹痛と嘔吐の症状を引き起こします。
アニサキスは熱に弱いので、煮る・焼くなどの加熱処理を行うと死滅します。また、-20℃で24時間以上の冷凍処理でも死滅することが知られています。
また、アニサキスは元々魚の内臓におり、鮮度が落ちることで内臓から身に移動します。
犬猫に魚を与える際は寄生虫などのリスクを避けるため、生ではなく加熱した状態で与えることをおすすめします。
犬や猫に鰹をあげる際の注意点
毎日たくさん食べさせないこと
鰹に限った話ではありませんが、栄養バランスのしっかり考えられたペットフード以外の食材を毎日主食のように食べさせ続けると栄養が偏ってしまいます。
鰹はあくまでおやつや普段の食事へのトッピングとして少量食べさせるようにしましょう。
また、青魚を長期間にわたって大量に与え続けるとイエローファット(黄色脂肪症)と呼ばれる病気を患ってしまうことがあります。発症すると、
- お腹の下の方に固いしこりができる
- それが原因でぎこちない歩き方をするようになり、お腹を触られることを嫌がるようになる
- 元気がなくなり食欲も低下する
といった症状が現れてしまいます。
少量をトッピングとして与える程度であれば、通常この病気が起こる可能性は低いとされています。
アレルギーについて
鰹も他の食べ物と同様に少なからずアレルギーの発症が考えられます。
まずは小皿などで少量のみあたえ、
- 皮膚の痒み
- 下痢・嘔吐
上記のような症状が出ないか様子を見るようにしましょう。
骨は取ってから食べさせてあげましょう
魚全般に言えることですが、犬猫に食べさせる時は骨に注意。
人間であれば口の中に入った骨を手で取り出すことができますが、犬猫の場合はそのまま丸飲みし口の中や体内で刺さるなどして危険です。
味付けはNG
鰹をはじめ魚と言えば調味液で味付けしたり煮込んだりすることが一般的ですが、犬猫に与える際は絶対にやめましょう。
人間用の味付けは犬猫にとって塩分が多すぎたり糖分過剰で肥満の原因になったりします。
愛犬・愛猫に与える鰹のレシピ
だし汁(鰹節)
だし汁は犬猫への手作り料理の基本となります。
犬猫の食欲を多いに誘うので、苦手な食材を食べさせる時などはこれで風味付けを。
水分補給にも有効です。
鰹雑炊
煮込むので具材が柔らかくなり食べやすくなります。野菜も一緒に取れるので栄養も○
材料
- 鰹:2切れ
- ブロッコリー:4房
- にんじん:1/2本
- 炊いたごはん160g
- お水:400㎖
作り方
- 鰹は骨を取り除き、愛犬・愛猫に合わせた一口大にする
- ブロッコリー、にんじんは1cm角に切る
- 鍋に水、お米と切った残りの材料を加え15分ほど煮込む
【まとめ】犬猫は鰹を食べても大丈夫
たんぱく質やDHA・EPAなどの栄養素を含みますが、与える場合はおやつやトッピングとして少量にとどめましょう。
鰹節や鰹出汁も無添加のものであれば少量与えることができますが、与えすぎには注意が必要です。
生食はアニサキスのリスクが。タタキや刺身を食べさせる時は注意。不安であれば十分に加熱したものを与えると安心です。
今回は鰹について紹介しました。
ほとんどの魚は猫にも犬にも人気の食材です。ご飯を手作りするときはぜひ一考してみてください。







