サイリウム(オオバコ)とは
サイリウムとはオオバコ属の「プランタゴ・オバタ」という植物のことで、種子の殻を粉末にしたものが「サイリウムパウダー」や「オオバコパウダー」として販売されています。
そういった製品に使用されるサイリウムはヨーロッパから西アジア地域で多く栽培されており、日本で自生するオオバコとは異なります。
水を含むと膨らんでゼラチン状になるのが特徴で、糖質ゼロ・低カロリーのため糖質制限やダイエット用のレシピに重宝されています。
犬猫はサイリウム(オオバコ)を食べても大丈夫
犬猫はサイリウムを食べても大丈夫です。
大手のペットフードメーカーでも原材料として採用され、特にお腹の調子を整えたり体重管理を目的としたフードに使用されています。
本記事では、
- サイリウムの栄養成分
- サイリウムを使用するメリット
- サイリウムを与える注意点
- サイリウムを活用した犬猫レシピ
などについて解説していきたいと思います。
サイリウムの栄養成分
サイリウムの栄養成分表(100gあたり)
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 10.3kcal |
たんぱく質 | 0.6g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 89.3g |
糖質 | 1.3g |
食物繊維 | 88g |
サイリウムを使用するメリット
お腹の調子を整える
便を軟らかく保つことで排泄を促進したり、余分な水分を取りこむことにより下痢を緩和します。
コレステロールを下げる
サイリウムに含まれる食物繊維が消化管内のコレステロールを吸着し、体外(便中)へ排出することで血中コレステロール値を下げます。
体重管理
消化管の通過速度を調節し満腹感を持続させるため、食べ過ぎを予防します。
体重管理を目的としたペットフードに使用されていることも多くダイエット効果が期待できます。
糖尿病の食事管理
糖の吸収を緩やかにするするため、糖尿病の犬猫の食事管理に有効と言われています。
毛玉の排出を助ける
毛づくろいなどで体内に入った毛を絡め取り体外(便中)へ排出するため、毛球症のリスクを軽減します。
短毛種と長毛種の猫を対象に行われた給餌試験では長毛種の猫に一定の効果が見られたそうです。
サイリウムを与える注意点
メリットのある食材も、与え方次第では犬猫の身体に負担をかけてしまいます。
過剰摂取に注意
サイリウムに限らず食物繊維を過剰に摂取すると便秘や下痢の原因となる可能性があります。
整腸作用を期待して与える場合も過剰摂取にならないように少量に留めておきましょう。
粉のまま与えない
十分な水分を取らない状態でサイリウムを摂取すると、喉に詰まったり、胃拡張、胃石、腸内ガスの過剰生成が引き起こされる危険性があります。
粉状なのでふりかけのようにいつものご飯にかけてあげようと思う方もいるかもしれませんが、大変危険ですので絶対にやめましょう。
薬を飲んでいる場合は獣医師に確認
ハーブやサプリメント、一部の医薬品と飲み合わせの問題があると言われています。
愛犬愛猫が服薬中の場合はかかりつけの獣医師と相談のうえ、サイリウムを摂取させるようにしましょう。
サイリウムを活用した犬猫レシピ
人用のレシピだとサイリウムわらび餅が断トツで人気のようですが、犬猫はのどに詰まらせてしまったり腸閉塞の危険もあるため餅状にするレシピはおすすめしません。
少量を片栗粉や葛粉の代わりに使用してとろみ付けをするのが一番気軽に取り入れやすいかと思いますので紹介します。
片栗粉の代わりに使う場合は片栗粉5g=サイリウム1g程度に調整しましょう。
他にもクッキーやおやきなどの生地にごく少量を混ぜることで簡単に食物繊維を補給することができます。
注意点をよく確認し、サイリウムを上手に取り入れましょう。
【まとめ】犬猫はサイリウム(オオバコ)を食べても大丈夫
犬猫はサイリウムを食べても大丈夫です。
大手のペットフードメーカーでも原材料として採用され、特にお腹の調子を整えたり体重管理を目的としたフードに使用されています。
整腸作用など様々な効果が期待できる一方で、摂り過ぎたり誤った与え方をすると大変危険です。
注意点をよく読み、上手に取り入れましょう。