犬猫はトマトを食べても大丈夫?生や種やヘタは?与え方について解説

犬猫はトマトを食べても大丈夫

夏野菜の代表ともいえるトマト。体に嬉しい栄養がたっぷりなトマトは犬猫も食べられます!生はもちろん、加熱したトマトもおすすめです。種も問題ありません。

約90%が水分で、旬を迎える夏に水分補給としてぴったりの食材。栄養素も含め夏バテ予防にも活躍します。

ヘタは食べてすぐに問題になるということはありませんが、消化しにくいことからも取り除いた方がいいでしょう。

でも緑色のトマトは与えないようにしてください。

トマトといえば抗酸化作用の高いリコピン

トマトといえばリコピン。赤い色素のリコピンは強い抗酸化力があり、体内で発生する有害な活性酸素を抑える効果があります。

動脈硬化や高血圧の予防、慢性疾患のリスクを下げるのに効果的。

リコピンは熱に強く、加熱しても栄養効果に問題ありません。

体内で生成することができない成分なので積極的に摂取したい成分です。

人間においては癌や動脈硬化の予防、生活習慣病に期待ができます。

リコピンはトマトの強固な細胞壁の内側にあるので、加熱して細胞壁をやわらかくしたり、すりつぶすとカットしてそのまま食べるより3~4倍も吸収率が上がるといわれています。

脂溶性なのでオリーブオイルとの相性もよく吸収率がアップします。

トマトは血中アルコール濃度を下げる

基本的に犬猫には関係がありませんが、トマトには血中アルコール濃度を下げる働きがあります。

体内に留まるアルコール量も、体内からアルコールが消失するまでにかかる時間も、トマトジュースを飲んだ方が優位に少ないという結果が出ています。

犬や猫にトマトは嬉しい食材!その効能・効果は?

ビタミンC

活性酸素を強力な抗酸化作用で取り除く働きをする栄養素。鉄分の吸収促進、解毒やホルモン代謝を担う酵素のサポートの効果も。

β‐カロテン

犬はビタミンAに変換され、眼や皮膚、粘膜の健康維持に役立ちます。抗酸化作用も期待でき、活性酸素の除去で免疫力アップに効果的。

猫に関してはこのβ‐カロテン→ビタミンAの変換は行われませんが、β‐カロテン自体の強い抗酸化作用や免疫活動の活性化に役立つと考えられています。

カリウム

カリウムはミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをします。

利尿作用が期待でき、ナトリウムを排出する事で塩分の摂り過ぎを調節する重要な役割を果たします。血圧を下げる効果も期待。

水溶性食物繊維

食後の血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出をサポートします。便秘解消に一役かってくれます。

与える際の注意点

糖分の多いトマトは与えすぎに注意

トマトにはたくさんの種類、品種があります。

最近よく見かけるフルーツトマトはその名の通りフルーツのように甘いトマト。

メロン並みに糖度が高いものもあり、糖分が多くなるので犬猫へ与えることはできますが、糖尿病や肥満の犬猫へは好ましくありません。

トマチンが含まれる緑色のトマトは与えないで

また品種として緑色のトマトにはリコピンが含まれません。『トマチン』という有害物質も含まれており、中毒を引き起こす可能性があります。犬猫には赤いトマトだけを与えてあげてください。

この『トマチン』は花、葉、茎、未熟果、ヘタにも含まれています。トマチンにはアルカロイド系の毒成分が微量に含まれており、生育途中で虫に食べられないように備え持つ成分。

人間が中毒を起こすことはほぼありませんが、犬猫には与えないように注意したい成分です。

トマチンはジャガイモの芽に含まれる有害物質のソラニンと同様な作用があり、中毒を起こすと下痢や嘔吐などの消化器症状が現れたり、赤血球が破壊されたりするほか、重症化すると死に至ることもあります。

最近では家庭菜園をされる方が増え、その中でも育てやすいトマトは人気の野菜です。誤って茎や葉、ヘタや未熟果を与えてしまわないように十分気をつけましょう。

トマトジュースなどは加塩されていることが多いので与えないで

トマトジュースやトマト缶には加塩されていたり添加物が使用されているものがあるので要注意。無塩、無添加のものであれば大丈夫です。

人用の加工品は食塩や香辛料、ケチャップに至っては玉ねぎの使用など犬猫にとって有害な食材で味付けをされているものが多いので与えないようにしてください。

おすすめレシピ

きのことトマトのピザ

時々きのこ好きの犬猫がいますので大ヒットする可能性があります。お誕生日やパーティにぴったりですね。

とはいえ食べ慣れないものではありますので控えめに。

きのことトマトのピザ

鰯とトマトのソテー

トマトはソースや添え物としても使えます。

メイン料理の横に置くことで栄養価をプラスしたり、水分補給にも役立ちます。

鰯とトマトのソテー

トマトシャーベット

トマトをミキサーまたはすりおろしでジュースにして製氷機に流し込んで凍らせたら完成です。

割ってジップロックなどで保存すれば好きな数だけ出して与えられるので使い勝手もいいです。

細胞壁を壊してリコピンの吸収率をあげ、暑い夏には水分補給とともにカリウムやビタミンなど栄養が摂れるつめたいおやつになります。

クリーミーガスパチョ

すりおろしたトマトに無糖ヨーグルトをひとさじとオリーブオイルを1~2滴たらしてパセリを散らせば完成です。

すりおろして細胞壁を壊したトマトにオリーブオイルの相乗効果でリコピンの吸収率MAX。

ヨーグルトには乳酸菌などの善玉菌(プロバイオティクス)が含まれているので胃腸に優しく整腸効果が期待できます。

【まとめ】犬猫はトマトを食べても大丈夫

トマトは人にも犬猫にも嬉しい栄養素がたっぷりの食材です。一年中スーパーに並び、使いやすい野菜なのでぜひ愛犬・愛猫と一緒に食べてみてください。

大きすぎるカットやミニトマトを丸ごと与えると喉に詰まらせる危険性があるので、一口サイズにカットしてあげてください。

鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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