愛犬・愛猫に与える豆乳について
豆乳とは、「水に浸した大豆をすり潰して、水を加えて煮詰めた汁をこした液状の飲み物」を指します。
ちなみにこれににがりを入れて固めると豆腐になります。
豆乳はその健康効果が注目され、2011年頃からシェアをどんどん伸ばしています。
愛犬愛猫の健康に良い食事を考える上で、その効果の高い豆乳を与えても大丈夫なのかは気になる所ですよね。
今回は、犬猫に豆乳を飲ませても大丈夫なのか、メリットや注意点・尿結石や腎臓への影響などについて解説していきます。
犬猫は豆乳を飲んでも大丈夫!
犬猫は豆乳を飲んでも大丈夫です。
ただし大丈夫なのは無調整の豆乳ですので砂糖や塩などで調製された調整豆乳は与えないようにしましょう。
ほかにも豆乳にはマグネシウムとカリウムが含まれており、過剰摂取すると尿路結石や腎臓への悪影響が考えられますのでこのあたりは後ほど解説していきます。
豆乳を使ったお菓子や料理は食べさせて大丈夫?
- 豆乳ヨーグルト
- 豆乳アイス
- 豆乳ケーキ
- 豆乳クッキー
- 豆乳ホイップクリーム
などの牛乳を豆乳に置き換えて作るようなおやつは基本的には犬猫食べさせても大丈夫です。
ただし、必ず豆乳以外にどのような成分・材料が入っているのかをしっかり確認してください。
砂糖や塩などの控えた方が良いものや、チョコやぶどうなど犬猫に危険な材料が使われているものは絶対に与えてはいけません。
不安であれば犬猫用に作られたもののみを食べさせましょう。
豆乳と牛乳の違いは?どっちのほうがいい?
まず前提として、大豆から作られる豆乳と、乳牛から得られる牛乳は似ているけど全く違うものです。
- 豆乳は牛乳より低エネルギー、低脂質、低糖質でコレステロールを含まない
- 牛乳には乳糖が含まれている。これが原因で犬猫が乳糖不耐症を発症し、下痢になってしまうことがある。
このような点から豆乳を選ぶ場合も多いかと思いますが体質によるところもありますので愛犬愛猫に合う方を選んであげるとよいでしょう。
豆乳に含まれる代表的な栄養素
無調整豆乳100gあたり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 44kcal |
水分 | 90.8g |
たんぱく質 | 3.4g |
カリウム | 190mg |
カルシウム | 15mg |
マグネシウム | 25mg |
豆類[その他] 豆乳 豆乳
参考資料:八訂 食品成分表 2022
豆乳を犬猫に与える主なメリット
- レシチンによるエネルギー代謝の活性化、認知機能の健康維持
- イソフラボンによる抗酸化作用・循環器疾患予防
- 植物性たんぱく質による筋肉・皮膚・骨などの体作り
- カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルによる健康維持や体調管理
- オリゴ糖による腸内環境の調整・便秘改善
人間と同じように豆乳は少量であれば犬猫にとっても健康効果が高いといえます。
与えすぎは禁物ですが、手軽で優秀な飲み物です。
犬や猫に豆乳を与える際の注意点
飲ませて大丈夫なのは無調整豆乳
豆乳は、無調整豆乳・調製豆乳・豆乳飲料の3つに分類されます。
この内犬猫が飲んでも大丈夫なのは無調整豆乳のみです。
無調整豆乳:豆乳に水以外の成分を加えていないもの
調製豆乳:豆乳に砂糖、塩、香料などを加え飲みやすくしたもの
豆乳飲料:調整豆乳に果汁やコーヒーを加えた飲料
調製豆乳・豆乳飲料には犬猫に与えるべきでない成分・材料が含まれています。
特に豆乳飲料はコーヒーやチョコレートなど犬猫に危険なものが使われているものもあり、絶対に与えてはいけません。
冷たいものは飲ませないで
冷蔵庫から取り出したばかりのよく冷えた豆乳を犬猫に与えると、お腹を壊し下痢になってしまうことがあります。
犬猫に与える時は常温に戻してからにしましょう。
尿結石や腎臓病を患っている犬猫は注意
既に説明していますが、豆乳にはマグネシウムとカリウムが含まれています。
マグネシウムを過剰に摂取すると尿路結石になってしまいます。この他、腎臓や膀胱、尿管、尿道に結石が出来てしまう可能性もあります。
カリウムは摂取量が多くなると腎臓への負担となります。また、腎臓が弱っているとカリウムが排出されず高カリウム血症となってしまう可能性があります。
高カリウム血症になると四肢のしびれ・筋力低下・吐き気といった症状が現れ、最悪の場合死に至ることがあります。
あくまでも健康な犬猫に適量を与えるようにしましょう。
アレルギーは大丈夫?
大豆アレルギーを持つ犬猫は、加工品の場合も症状が出ることがあります。
アレルギーを発症した場合に現れる症状は目の赤み・痒みや下痢・嘔吐などです。
初めて与える場合は数滴程度の少量から与え、様子をよく観察し上記のような症状が現れたら獣医師へ相談しましょう。
犬猫に豆乳を与える際の1日の適量
猫や体重4kg未満の小さな犬であれば大さじ一杯程度、体重5kgの犬は50ml、10kgの犬で50ml程度と考えられています。
あくまで目安量であることに注意し、犬猫の様子を見ながら量の増減や水で薄めるなどの調整をしましょう。
豆乳を使った犬猫用フードのレシピ
当サイト掲載の豆乳を使った犬猫用手作りフードのレシピを紹介します。
犬猫の好む鮭を使ったクリームパスタです。
食べやすく、彩りもよく、鮭・ブロッコリー・豆乳により栄養も優れています。
スイカのシャリっとした食感と、豆乳のクリーミーさで満足感のあるデザートです。
疲労回復、腸内環境改善、水分補給などが期待できます。
【まとめ】犬猫は豆乳を飲んでも大丈夫
犬猫は豆乳を食べても大丈夫です。
体作りや便秘改善、老化予防、その他様々な健康維持など、犬猫にとってメリットの多い食材です。
- 与えるのは常温の無調整豆乳のみ
- 尿結石や腎臓病の犬猫に食べさせてはいけない
- 適量を守り与えすぎない
といった点に注意しましょう。
参考文献
森永製菓「豆乳の栄養素(タンパク質・カルシウム等)について解説!牛乳と豆乳の違いも紹介」
日本豆乳協会「豆乳について 豆乳の栄養成分」