犬猫はパンガシウスを食べても大丈夫!意外と身近な白身魚。低カロリーで高たんぱく!

パンガシウスという白身魚をみなさんご存じでしょうか?

ナマズの一種であり、近年一部のスーパーなどで販売しているところが徐々に増えています。

ソテーやムニエル、フライなどで食べることが一般的ですが、クセがなくシンプルな味わいなので様々な調理方法に適しています。

犬猫はパンガシウスを食べても大丈夫

毒性の成分は含まれておらず、一部のペットフードでは原材料に使われています

こちらの記事では

  • 意外と身近?謎の魚パンガシウス
  • パンガシウスを犬猫に食べさせるメリットや注意点
  • 犬猫にパンガシウスを食べさせる時の適量やレシピ

などについてお話していきます。

パンガシウスにアニサキスはいる?

アニサキスを含んでいる可能性は低いと思われます。

アニサキスは海水のみで生きる生態ですが、パンガシウスは淡水魚のため出会うことがありません。

他の寄生虫を有している可能性もありますが、国内で購入できるものは基本的に冷凍輸送されていますので、寄生虫は死滅しているものと考えられます。

意外と身近?謎の魚パンガシウス

パンガシウスってどんな魚?

パンガシウスはナマズ目パンガシウス科に属する魚の総称であり、パキスタンやタイ国など東南アジアの淡水に主に生息しています。

英語ではバサ、日本では学名からパンガシウスと呼ばれるのが一般的。

野生の個体は絶滅の危機に瀕しているそうで、今現在日本で食べられるものは養殖されたパンガシウスを冷凍輸送したものです。

ちなみに世界最大の淡水魚の一角と言われる、メコンオオナマズもパンガシウスの一種です。

意外と身近ってどういうこと?

パンガシウスという魚を初めて知ったという方も多いと思いますが、実は意外と身近な魚です。

なぜかというと、

  • 「白身魚のフライ」や冷凍の「白身魚のフィレ」はタラではなく、パンガシウスやナイルパーチといった魚が使われていることがある
  • 一部のスーパーでは鮮魚コーナーで取り扱っていることもある

こうした理由から知らないうちに口にしていることがあったり、購入自体も比較的容易と言えるので、意外と身近な魚なのです。

パンガシウスってどんな味?

淡泊でクセの無い味わいをしており、脂ものっています。

調理方によっては身がふっくらとし、魚特有の臭みもほとんどありません。

ソテーなどでシンプルに食べることに向いていますが、濃い味付けも適した魚なのでムニエルや煮付けで食べられることも多く、味わいが違うもののうなぎのように蒲焼きで食べても美味しいです。

犬猫に食べさせる場合は調味料による濃い味付けはNGですが、身自体にうま味がしっかりとあるので喜んで食べてくれる子も居るかも知れません。

パンガシウスを犬猫に食べさせるメリット

パンガシウスは100gあたり約100kcal、たんぱく質約15gと白身魚らしく低カロリーで高たんぱくなダイエットに適した食材です。

主な栄養素と考えられる健康効果を簡単にまとめます。

  • たんぱく質:筋肉や臓器、皮膚、血管など体の大切な部分を作る主成分です。精神の安定や免疫力向上の効果もあります。
  • 脂質:摂取すべきではないと思われがちですが、適量の脂質は犬猫にも必要です。動脈硬化予防や脳の機能維持といった役割を持っています。
  • ナイアシン:ビタミンB群の一種であり、糖質や脂質の代謝を促す補酵素として機能します。

パンガシウスを犬猫に食べさせる時の注意点

生で与える時は鮮度に注意。

輸入されたパンガシウスは安全基準をクリアしているので、解凍たものを犬猫も生で食べることができますが、鮮度の低下などの不安があれば、しっかりと加熱処理を行いましょう。

既に触れておりますが、国内のパンガシウスは冷凍で海外から輸送されるため寄生虫は死滅しているものと考えられます。

パンガシウスだけでお腹いっぱいにさせないように

パンガシウスには確かにたんぱく質などの健康に良い栄養素が含まれエネルギーにもなる食材なのですが、これだけでお腹いっぱいになると栄養が偏ってしまいます。

健康のためには犬猫の食事も、栄養バランスの取れたものを毎日適量食べる必要があります。

パンガシウスを与える時はおやつとして少量のみにしたり、他の食材と合わせて栄養バランスを整えたりするようにしましょう。

アレルギーを考慮する

パンガシウスがアレルギー面で特に危険な魚である訳ではないのですが、初めて食べさせる時は食物アレルギーに注意しましょう。

これは全ての食材に言えることです。

まずはほんの一口以下程度の少量から与え、なにか異常がでないか様子をよく確認しましょう。

下痢や嘔吐、目や皮膚の赤みやかゆみなどの症状が現れた場合はアレルギーの可能性がありますので、食べさせるのをやめてください。

食べさせる時の適量について

どういった与え方をする場合でも毎日食べさせ続けることはせず、数日に一度食べさせるようにしましょう。

  • 手作りフード:1日の摂取カロリー目安を確認し、その範囲内に収まるように調整しましょう。
  • おやつ:1日の給餌量の10%程度が適量の目安となります。オーバーしてしまわないように。
  • 生食:1切れのみが望ましいです。

こちらはあくまで目安であることに注意してください。実際に食べさせる量は愛犬愛猫の状況に合わせて調整をしましょう。

また、カロリーや量が適しているからと、1品のみでおなかいっぱいにさせないようにも気を付けてください。

犬猫用のパンガシウスを使った手作りフードレシピ

鱈のムニエル風

こちらは鱈のムニエル風ですが、同じ白身魚であるパンガシウスに置き換えて作ることも可能です。

米粉を使用しているのでグルテンフリーなレシピです。

【まとめ】犬猫はパンガシウスを食べても大丈夫!

犬猫はパンガシウスを食べても大丈夫です。ナマズの一種であり、鱈に近い白身魚です。

白身魚らしく低脂質・高たんぱくなのでダイエット中の食事に適しています。

注意点を3つ紹介します。

  1. 生で与える時は鮮度に注意しましょう。不安な点があれば加熱して食べさせてください。
  2. パンガシウスだけでお腹いっぱいなると栄養が偏ってしまうので、食事のバランスには気を付けましょう。
  3. 初めて食べさせる時は食物アレルギーの可能性に注意してください。

聞き慣れないけど意外と私達に身近な魚、パンガシウス。

もしお店で売っているのを見かけたら、愛犬愛猫の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:東京福祉保健局「食品の寄生虫予防メモ」

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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